障害者の社会参加が叫ばれるようになり、従業員4305人以上雇用している事業主は障害者を1人以上雇用しなければいけない、という法律もあります。
しかし障害者に対する差別はなくならず、心無い言葉や差別発言をする人もいます。
今回は、B型作業所に通所している人はどんな人なのか、そして通所している人たちが行っている人たちはどのようなことをしているのか、紹介します。
B型作業所に通所している人はやばい?
「B型作業所は○○が通っているところ」という人がいました。
ひどい差別用語です。
B型作業所に通所している人たちはどんな人なのか、紹介します。
障害者差別、していませんか?
ひとは知らぬ間に自分より「下」を作って満足する生きものなのだそうです。
障害者などは格好の的でしょうね。
私自身も障害を持っています。
ひどい言葉をぶつけられたことは数多あり、「やばい人」と陰口をたたかれたこともあります。
おそらくそういう差別する人の中にある「障害者のイメージ」は、突然奇声を発したり街中で刃物を持って襲いかかってきたりするような人たちなのでしょう。
お願いですから、そういった偏った偶像で障害者を差別しないでください。
私たちはハンデを背負いながらでも社会とつながり、できる限りのことをして生活しているのです。
障害者を指して「やばい人」という言葉は使わないでください。
B型作業所に通所している人たち
ではB型作業所に通所している人は、どんな人たちなのか、紹介します。
B型作業所はA型作業所の業務が難しい人たちが通っています。
主に身体障害、精神障害、知的障害、発達障害の人たちです。
中には一般就労で働いていたけれど、病気によって会社にいられなくなり、B型作業所に通所している人もいます。
B型作業所に通所している人は、「社会とつながりを持ちたい人」です
B型作業所に通所している人たちは、決して「やばい人」ではありません。
確かに健常者と比べると、できることの幅が狭いかもしれません。
ですがそれを嗤うのはひどい差別です。
よく心の病気に罹った人に「気持ちの問題だろう」「ただサボりたいだけじゃないの?」などと言う人がいます。
一度変わってくれ、と言いたくなります。
どれだけ苦しいのか、本人ではないと分からないのが悔しいことです。
B型作業所に通所している人たちは、自分の障害と折り合いをつけながら、その中で少しだけ作業を通して社会参加している、ごく普通の人たちです。
B型作業所に通所している人たちが行っていること
実際にB型作業所に通所している人たちは、どのようなことをしているのか、紹介します。
できるだけ毎日通所する
これも健常者から見れば「は?」と言いたくなるかもしれませんね。
しかしB型作業所では、「できる限り毎日通所する」ことも仕事の一環と言われます。
というのも、障害を持つ人の中には天候や気圧に大きく左右される障害を持つ人も多く、雨や気圧の低い日は起きられなかったりパニック発作を起こしたりする人も多いのです。
もちろん体調不良の際の休みは認められますが、「無理のない範囲で通所する」ことが大切だと言われます。
体調管理をする
前述したように、体調管理も仕事の一環です。
これは一般企業でも良く言われることではないでしょうか。
障害、特に精神障害を持っている人は季節の変わり目などに体調が変化し、めまいや吐き気、頭痛など症状のオンパレード、ということもあります。
私はパニック障害を発症していますが、春先が一番キツイ季節です。
気圧のアップダウンが激しいからでしょう。
ほぼ毎日のように発作に苦しめられています。体調管理をして通所することは大切な「仕事」です。
軽作業を中心とした仕事
通所したら、軽作業を中心とした作業をします。
パソコンを使えるならデータ入力や書類整理、他には工場内でのパッキング作業、清掃業務、農作業の手伝いといった体を動かす業務もあります。
中には手工芸作りをする作業所もあり、作ったものを販売しているところもあります。
また食品関係の仕事に就く作業所もあります。主に調理補助が業務ですが、たとえばお弁当の盛り付けや、使用した調理道具の洗浄などの業務もあります。
他にクリーニング工場で作業をしたり、最近では在宅ワークで業務に就いていたりする人もいます。
体調と相談して仕事をする
どの作業もそうですが、自分の体調を第一に考えて業務に就くよう指導されます。
障害者の中には過集中になる人も多く、つい頑張り過ぎて翌日動けない、という事態になることも珍しくありません。
また「今は週3日が限界」「最初は2時間通所から始めたい」など、本人の希望に沿ってシフトを組んでくれるのはB型作業所のメリットです。
まとめ
B型作業所に通所している人たちはやばいのか、B型作業所に通所している人たちはどんなことをしているのか紹介しました。
記事を書きながら「やはり障害者差別はなくならないものなのだな」としみじみと思いました。
本人は頑張っているけれど、どうしてもできない人もいるのです。
どうかそういう人たちを嗤わず、助けてくれる社会になればと思います。