「B型作業所で仕事をしようかな」と考えているあなた。B型作業所はどのような仕事をしているかご存じですか?
B型作業所はA型作業所と違い、生産量よりもやりがいを重視しています。
今回はB型作業所の仕事内容と、B型作業所ならではの仕事のメリット・デメリットを紹介します。
B型作業所の仕事内容は?
B型作業所には具体的にどのような仕事があるのか、紹介します。
単純作業
例えば部品の組み立てや缶バッチの制作作業など、誰でもできる仕事がB型作業所にはたくさんあります。
ノルマといったものはないので、自分の体調に合わせてゆっくり作業にあたれます。
パソコンを使った業務
パソコンを使える人は、事務作業や入力業務。
ホームページの作成作業などといった複雑な作業をする人もいます。
パソコンを使用できる人は重宝されるので、体調が良くなってA型作業所に移りたい、と考えたとき強力な武器となります。
清掃業務
A型作業所でもそうですが、B型作業所も清掃業務をする作業所が多くあります。
塾、店舗など、人がいない間に清掃作業をします。
数人でグループを作って作業することもあるので、それぞれどの仕事をするのか把握して作業にあたります。
お菓子・パンなどの食品生産
お菓子やパンの製造をするB型作業所もあります。
中には利用者がアイディアを出して作ったお菓子を販売する作業所も。
作る作業が苦手な人は、出来上がったお菓子の包装や袋詰めなどの作業をしています。
農作業の補助
地方では農業の後継者不足が深刻です。
そのためB型作業所が農作業の手伝いを請け負っている作業所もあります。
力仕事なのではじめは皆さんつらそうにしていますが、慣れるとどんどん作業をこなしていき、楽しそうに仕事しています。
袋詰め・シール貼り
前述のように、お菓子やパンの袋詰めや、部品の袋詰め、シール貼りなどの業務も行っています。
黙々とする作業なので、わいわいと作業するのが苦痛、という人に向いている作業です。
クリーニング補助
クリーニング工場の補助作業をしている作業所もあります。
クリーニング工場は夏になると40℃を超えるようなきつい環境の中作業をしますが、皆さん真面目に作業に取り組んでいます。
一度覚えたら後は単純作業なので、仕事の効率も良くなります。
B型作業所の仕事のメリット
B型作業所で仕事をすることで得られるメリットはどんなものがあるのでしょう。
具体的に紹介します。
体調を優先できる
A型作業所と違い、B型作業所は「体調優先」が第一です。
そのため体調が悪く通所できない場合でも特に叱られることはありません。
黙々と作業する仕事が多い
B型作業所に通所している人の中には、ひとと接することが苦手な人も少なくありません。
B型作業所の仕事内容は黙々と作業することが多いので、人間関係の形成が苦手な人でも安心して作業ができます。
分からないところは指導員が補助してくれる
どうしても分からない、できないところがあっても、支援員や指導員が常に側にいるので、疑問点をすぐに解消できます。
恥ずかしがらずに、分からないことはどんどん聞きましょう。
B型作業所の仕事のデメリット
B型作業所の仕事のメリットについて紹介しました。
では反対に、B型作業所の仕事について、デメリットを紹介します。
安すぎる工賃
B型作業所はA型作業所と違い、雇用契約を結んでいません。
そのためB型作業所は最低賃金以下で仕事をすることになります。
一か月1日も休まずに通所したとしても、2万円超えるかどうか……。
お給料を考えるのであれば、A型作業所など他の作業所の方が良いでしょう。
単純作業で飽きる
ルーティンワークが好きな人は問題ありませんが、単純作業が苦手な人にとって、同じ作業を数時間続けるのは大変な苦痛です。
気になるB型作業所を見つけたら、まず見学をしてどのような仕事をしているのか見せてもらいましょう。
そのうえで「自分にできるかどうか」を判断して面接を受けるか否かを選択してください。
スキルを得られない
B型作業所の仕事内容を見て分かるように、B型作業所の仕事はスキルアップが見込めない仕事ばかりです。
B型作業所の所長やサービス管理責任者も高いスキルを持っているという訳ではないので、高度な技術を習得したい場合は独学で勉強するか、通信教育で勉強するなど、自分で勉強することになります。
「自分はずっとB型作業所で構わない」という人は別ですが、「スキルアップして転職を!」と考えている人にB型作業所は不向きだということを理解しておきましょう。
支援員などとの人間関係
どこの会社にもありますが、支援者などとの人間関係に振り回されて困っている人もいます。
特にB型作業所は支援員が利用者をいじめる、ということが問題になっています。
知的障害の人を幼児のように扱ったり、反対に「何でこんなこともできないの!?」と八つ当たりしたり。
人間関係で悩んでいる場合は、外部の支援員に相談するなどして対策を取りましょう。
利用者同士の小競り合い
支援員ともそうですが、利用者同士の小競り合いもあります。
人間同士ですから、相性の悪い人もいるでしょう。
この場合はサービス管理責任者や生活指導員などに相談して、できる限り問題解決ができるよう、アドバイスをもらうようにしましょう。
まとめ
B型作業所の仕事内容、メリット・デメリットを紹介しました。
B型作業所は仕事というよりも「他の人とお話をしながら少しだけ手を動かす」という作業がほとんどです。
B型作業所もそれを認めているので、自分の体調、気分で通所を決められるのは大きなメリットです。
しかし賃金が安いなどのデメリットがあるのも事実。
「自分はB型作業所でやっていけるのか」を考えた上で、B型作業所を探すようにしましょう。
以下の記事では、B型作業所で働くまでのステップについて解説しています。