「今はB型作業所に通所しているけれど、いずれは一般就労に移りたい」と考えている方、その向上心は素晴らしいものです。
しかしB型作業所から一般就労へ一足飛びで就労できる人はほとんどいません。
そこで今回は、B型作業所から一般就労へ、しておくべきことや一般就労に向けて頑張るあなたへ応援のメッセージと注意点を紹介します。
B型作業所から一般就労するために必要なことは?
今まではB型作業所という、ある意味では「ぬるま湯」のような環境にいました。
いくら病気が寛解したからといって、すぐに一般就労はストレスが大きいでしょうし、医師もおそらく反対するでしょう。
一般就労の前にできることはないのか、紹介していきます。
B型作業所から一般就労する人は少ない
前述したように、B型作業所から一般就労に採用される確率は非常に低いことです。
何か突出したスキル、例えばwebサイトを作れる、士業の資格を保有している方なら別ですが、ほとんどの方はそういったスキルは持たず、B型作業所でもスキルアップのための作業というものはほとんどありません。
自己PRができなければ何社応募しても採用されないのは目に見えますね。
会社によっては「B型作業所は仕事ではない」と認識しているところもあるので、B型作業所から一般就労は難しいことを覚悟しておきましょう。
まずはA型作業所から慣れていく
B型作業所から一般就労は難しい。ではどうすればいいのか。
まずはA型作業所から始めてみませんか?
B型作業所では1日2~4時間の作業でしたが、A型作業所になると5~8時間と長時間通所している方もいます。
もちろん福祉サービスなので、体調面には気を遣ってもらえる、体調不良のため欠勤してもあまり叱られることはありません。
またB型作業所と違い、雇用契約を結ぶので、県の最低賃金であれ給料が発生するのは非常に嬉しいことですよね。
B型作業所から一般就労を目指すよりも、A型作業所を挟んだ方が就活も上手くいく可能性が高くなります。
一般就労よりも先に、A型作業所に通所してみて、体調面、仕事面、コミュニケーションなどに問題がなければ次のステップへチャレンジしてみるといいでしょう。
就労移行支援を受けると就活に有利
A型作業所の他に、就労移行支援を受けるのも方法です。
就労移行支援は就労に必要なマナーや知識などを学びます。
また障害に応じた職場を探したり、採用が決まった職場への定着のため、相談を行ったりすることもあります。
サービスの利用期間は原則2年ですが、それまでに一般就労を目指すことを目標に、「働く」ということを学ぶのもいいかもしれませんね。
自信がついたら就活開始
A型作業所や就労移行支援を利用して、問題なく通所できるようになった、症状が寛解してきた、体調を崩さずに自分のペースを守れるようになった、と感じたら、いよいよ就活を開始しましょう。
自分のスキルを発揮できるような仕事があれば、どんどん応募してください。
面接、採用
ほとんどの場合、まずは書類選考です。
自分がどうしてその会社に入りたいと思ったのか、思いの丈を綴ってください。
その後面接が1~2回行われ、採用・不採用が決定されます。
何社も応募しているのになかなか採用に至らないと落ち込みますが、諦めずに頑張ってください。
B型作業所から一般就労へ!アドバイス、注意点について
一般就労での就職が決まった! まずは頑張った自分を褒めてあげてください。
しかしこれはスタート時点。
これから一般就労する人に対してのアドバイス、注意点を紹介します。
障害はオープン?クローズ?
就活の段階の問題ですが、ご自身の障害をオープンにするかクローズにするかが問題になります。
オープンにすると、周囲の援助や助けが必要となる場合、相談しやすい環境になること。
デメリットは昇格や昇給に影響が出る場合もあるという点です。
どちらにするかは自分で決めて構いませんが、メリットとデメリットをよく考えておきましょう。
絶対に無理をして働かない
特に仕事し始めは張り切って仕事するので、無理をしがちです。
しかし力み過ぎるとストレスや疲労が溜まり、週末はぐったり、ということになってしまいます。
最悪の場合、また症状が逆戻りしてしまう場合もあるので、始めだからこそ、気合を入れ過ぎずリラックスして取り組むようにしましょう。
短時間労働の一般就労から始めるのも方法のひとつ
社会でも障害者の雇用について対策を取っています。
浸透しているとは言い難いですが、障害をオープンにして就職を希望する場合、面接の段階で短時間労働を希望して、徐々に時間を延ばして勤務できないか打診してみてもいいでしょう。
もしかしたら希望が通らないかもしれませんが、理解のある会社なら通るかもしれません。
徐々に慣れて、フルタイム勤務を目指してください。
イヤな人はどこにでもいます!
B型作業所でもそうだったでしょうが、イヤなことを言う人はどこにでもいます。
中には「それ、モラハラでは?」と言いたくなる位ひどい言葉を言う人もいます。
しかしそれに負けないでください。
「自分はダメな人間だ」とくよくよせず、「自分は頑張っている」と思うことで、前向きな気持ちになれます。
相談できる人をもつ
会社で嫌なことがあって、ストレスが溜まった時、相談できる人をもちましょう。
自分の中だけでモヤモヤとしていたらいずれは心身の不調に現れるかもしれません。
誰かに相談してアドバイスをもらえることで、心が楽になります。
しょっちゅうでは相手も困ってしまいますが、どうしても我慢できないときは誰かに相談してストレスを発散しましょう。
報連相の厳守
社会人の鉄則、報連相。
最近の会社の不祥事はこれができていないために起こっていることがほとんどだと思います。
確かに、ミスしてしまうと叱られるので、報告したくないですよね。
しかし相談をしないがために事態はもっと深刻になり、収集がつかないことになるかもしれません。
報告・連絡・相談は社会人として最低限のマナーです。
ストレスを解消するものを見つける
ずっと仕事のことばかり考えていてもストレスが溜まるし疲れてしまいます。
仕事の日と休日のメリハリをつけましょう。
仕事の時間は業務に集中し、休みの日はしっかりと休む。
これが仕事を続けるためのポイントです。
何か趣味を見つけたり、打ち込めるものを探したりして、休日はストレス解消しましょう。
まとめ
B型作業所から一般就労したい人に必要なこと、またアドバイスなどを紹介しました。
B型作業所から一般就労するのはとてもすごいことです。
今はまだB型作業所に通所しているけれど、将来的には一般就労に移行したい、という方も、体調に注意し「大丈夫」と思えるようになったら就活をしてみましょう。
頑張ってください。