様々な理由の末、B型作業所を辞めることにした。けれどその後はどうするか、考えていますか?
入院するなど何か緊急の理由がない限り、B型作業所に通い続ける方が生活のメリハリがつきます。
今回は、B型作業所を辞める理由と、B型作業所を辞めた後はどうするのか紹介します。
B型作業所を辞める理由とは?
私の経験ですが、突然通所しなくなったら辞めていた、ということが圧倒的に多かったです。
皆さんどのような理由で辞めていったのか、紹介します。
障害の悪化
障害が悪化した場合。こればかりはどうしようもないですよね。
誰のせいでもありません。
症状が落ちついた、少しの作業ならできそうになったら、また同じ作業所に連絡して空きがあるか確認したり、別のB型作業所を探したりしてください。
別の作業所へ移動
仕事内容や人間関係などの理由で別の作業所に行く方もいます。
他にやりたい作業が見つかった、あの人と一緒にいるのが苦痛だから他の作業所を探す、といった理由もよくあるパターン。
作業所としては引き留めたい(助成金が減額されるので)でしょうが、この場合ほとんどの方が次の就労場所を決めているので意思が覆ることはまれです。
A型作業所に移行
A型作業所にチャレンジするため辞める方もいます。
B型作業所とA型作業所は賃金や仕事、福利厚生など大きな差があるので、症状が改善している、週5の通所に耐えられそう、と思っている方は絶対にA型作業所に移行すべきです。
特に雇用契約を結んでいるので、最低賃金の保証と出勤率80%で有給休暇が付与されることが大きいですね。
作業がつらい
はじめから作業が苦手でつらいのか、長年作業をしてきてつらくなってきたのか、理由は人それぞれでしょうが、作業のつらさから逃れるため辞める場合もあります。
私も自分のスキルよりもはるかに高いスペックを求められる仕事を任されて、どうすればよいのか分からなくてA型作業所に通所するのがつらかった時期があります。
サビ管さんなどに相談することで解決できる事案かもしれませんが、それでも「もうイヤだから」と辞める方もいます。
人間関係のトラブルが改善できない
どこにでもある人間関係のトラブル。
支援員に仲介してもらっても改善の兆しが見えない場合、辞めてしまった方がマシだ、という気持ちになります。
一般就労でも人間関係で仕事を辞めてしまう方もいるのです。
その人がいるだけで苦痛、と感じたら辞めたくなるのは当然ですよね。
工賃が安い
分かっていることでしょうが、初めて工賃を受け取ったとき、あまりの安さにめまいがした方も多いのではないでしょうか。
ご存じの通りB型作業所は雇用契約を結んでいないので、工賃は雀の涙程度しかいただけません。
「お金目的ではない、日中の時間を過ごすために通所している」という方にはB型作業所が合っていますが、賃金を求めるのであれば辞めて他の場所に行った方が賢明です。
B型作業所を辞めた後はどうする?
B型作業所を辞める理由について紹介しました。
次はB型作業所を辞めた後、皆さんはどうしているのかを紹介します。
別のB型作業所に移動
何らかの理由で前の作業所を辞めたけれど、別のB型作業所で仕事をしている、という方も多いはずです。
こういう方たちは工賃よりも日中の居場所としてB型作業所を利用しているので、辞めてしまった後、何もせずに家に閉じこもってしまうということはほとんどありません。
一般就労
A型作業所を飛び越えて一般就労する方もいます。
が、これは非常にまれなことです。
というのも、企業は障害者を雇用することが義務付けられているのですが、B型作業所は仕事にカウントしない企業もあるのです。
一生懸命作業をしていた方にはショックな話かもしれませんが、B型作業所がやっている作業はスキルが必要ない単調な作業がほとんどのため、就活を開始したとしても採用にこぎつけるまでには時間が必要になることを覚悟しなければいけません。
また一般就労ですから、8時間勤務、残業があったり出張があったりする仕事かもしれません。
そこまで自分の体調は良くなっているのか、主治医は「一般就労して良い」と言っているのか、よく考えたうえで一般就労を考えましょう。
A型作業所に移行
B型作業所はなんだか物足りなくなってきた、週5日、5時間程度なら通所できる体力がついた、という場合はA型作業所に移行する方がいます。
A型作業所はB型作業所より少し規定が厳しいですが、それでも大進歩です。はじめは戸惑うことも多いでしょうが、与えられた仕事をしっかりこなし、いずれは一般就労か障害者雇用、と目標を持っている方もいます。
就労移行支援
就労移行支援は、就業に必要なビジネススキルを習得する福祉サービスです。
主に一般就労を希望している、雇用の見込みがある方が対象となっています。
原則2年利用出来て、就職が決まった後もその職場に定着できるよう、細やかな支援を行ってくれます。
ショートステイを利用
少し珍しいパターンですが、ショートステイを利用する場合もあります。
一般にショートステイは介護者が病気、ケガをしてしまった場合に利用できるのですが、障害者も利用できます。
何故かというとショートステイを利用するにあたって、自立支援医療受給者証を所持している方も利用できるからです。
業務というものはありませんが、日中家族以外の人と交流したり、家族の精神的な負担を軽減したりするために利用する方もいます。
まとめ
B型作業所を辞める理由、辞めた後はどうすればよいのかを紹介しました。
辞めた後の道は人それぞれで、紹介した限りではありません。他の道を選んでも間違いではありません。
「今のB型作業所、辞めようかな」と考えている方、辞めた後はどうするのか、少し考えてから退所するようにしましょうね。