A型作業所の工賃と障害年金で一人暮らしは可能なのか?

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「A型作業所の工賃と障害年金で一人暮らししたい!」「親元を離れて自活したい!」と考えている障害者も多いでしょう。

「でも障害があるから、貸してくれる物件はあるのかな?」「家賃、生活費、すべて賄えるかな」など、不安は尽きないものですよね。

今回は、A型作業所の工賃と障害年金で一人暮らしはできるのか、一人暮らしをする場合のポイント、注意点についても紹介していきます。

A型作業所の工賃+障害年金で一人暮らしはできる?

いつまでも実家暮らしで自立しない大人を「子ども部屋おじさん(おばさん)」と揶揄されています。

私もご多分に漏れず子ども部屋おばさんなので、障害を持っていても「一人暮らしがしたい!」という行動力は本当に尊敬します。

ではA型作業所の工賃と障害年金で一人暮らしができるのか、ひとつずつ見ていきましょう。

  • 一人暮らしにかかる引っ越し費用の平均価格

引っ越し業者は2月から4月の繁忙期に一番費用が高くなります。異動や他県の学校に通う人が多いからでしょう。

県をまたがない引っ越しの場合、37,577円が平均金額となっています。

できるだけ引っ越し費用を抑えたいという方は、閑散期の12月~1月に引っ越しをすることをお勧めします

  • 一人暮らし、家具家電の費用平均

引っ越しするにあたって、必要なものはたくさんあります。テレビや洗濯機、冷蔵庫、炊飯器、ベッド……。数え上げればキリがありません。

おおよそですが、30~50万円くらい(敷金礼金なし)あれば、ひと通りの家具は揃うでしょう。

もちろん人によって変わるので、30万以下で済む方もいるし、50万以上かかった、という方もいるでしょう。

自分の貯金と相談しながら購入しましょう。最近はリサイクルショップで新品同様の品が安く販売されていますので、意外なお宝が見つかるかもしれません。

  • 自治体の福祉担当窓口に相談

障害の状況によっては、一人暮らしが難しい場合があります。体に障害があれば、階段を上り下りすることも一苦労ですし、心身の場合、突然体調を崩して働けず、家賃の支払いが滞ってしまうことも考えられます。

そのため、一人暮らしを希望する方は、自治体の福祉担当窓口に「A型作業所の工賃と障害年金で一人暮らしがしたい」ということを伝えてみましょう。

場合によっては、障害を考慮した部屋を見つけてくれるかもしれません。

  • A型作業所の工賃と障害等級によっては一人暮らしも可能

A型作業所の工賃は県の最低賃金がほとんどで、昇給もほとんど見込めません。

そのため、本人の障害年金の等級が大切になります。

障害基礎年金と障害厚生年金でも差がありますので、それによって一人暮らしができるかできないかも変わります。

厚生年金2級で支給金額が高めだと、一人暮らしでも可能です。

また障害年金は本人の体調次第で等級が下がったり、打ち切られたりする可能性もあります。健康になるのは喜ばしいことですが、そうなると今度はお金の問題が発生することになります。

一人暮らしを希望する場合は、あまり障害年金に頼りすぎないようにしましょう。

  • 賃貸住宅の審査に通らない可能性もある

賃貸住宅によっては、「障害者」「A型作業所」という理由で審査に通らない可能性もあります。これは小説家やマンガ家など、自由業に就いている人も同じ悩みを抱えているそうです。

大家さんから見れば、収入が低い上に障害がある=家賃の支払いができなくなるのでは、との懸念でしょう。

お断りされた場合は、潔く諦めて、どんどん次の物件を内見していきましょう。

  • バリアフリーの建物でない場合もある

たとえば足に障害があった場合、エレベーターがないアパートでは非常に苦労します。車いすに乗っている人は、玄関が広くないと部屋に入ることができません。

最近は高齢者が多くなったので、バリアフリーのマンションやアパートも増えてきましたが、「自分の障害に合った部屋か」をしっかり見極めましょう。

また部屋によっては隣の足音やテレビの音が聞こえるような薄い壁造りの家もあります。精神に障害を持つ方は音に敏感な人が多いので、ストレスにならないかを確認しておきましょう。

A型作業所の工賃と障害年金、一人暮らしで注意することは?

A型作業所の工賃は決して高くありません。障害年金を合わせてようやく一人暮らしができるかな、といった金額の場合がほとんどでしょう。

ここからは、一人暮らしで注意する点について紹介します。

  • 体調管理

念願の一人暮らし! と思っていても、体調を崩してしまっては元も子もありません。健康には今まで以上に気を遣い、A型作業所はできる限り通所してお給料を減らさないよう、健康的な生活をしましょう。

  • 万が一の場合に連絡を取れる人

身体に障害を持っている人が、部屋で倒れてしまい、動けない状態になった。心身の不調でA型作業所に通所できず困っている……。生活していく上で、障害を持っている方は健常者よりも一人暮らしのハードルが高いことは事実です。

もし何らかのトラブルがあった場合、すぐに連絡を取れる人を探しておきましょう。親や友人、特定相談支援事業所の担当者などにお願いして、万が一の場合助けを求められるよう、準備をしておくと安心ですね。

  • 規則正しい生活

体調管理にも言えることですが、規則正しい生活をするようにしましょう。一人暮らしという自由から、ついつい不規則な生活をしてしまいがちですが、生活習慣の乱れで働けなくなってしまっては困りますよね。

一人暮らしの自由を満喫するのは良いことですが、生活習慣は今までと変わりないようにしてくださいね。

  • 金銭の管理の徹底

健常者と違い、最低賃金と障害年金で一人暮らしをしている障害者は、貯金があったとしても生活していくだけであっぷあっぷという状況になるかもしれません。

初めての一人暮らしで、戸惑うことは多いと思いますが、収入と支出を徹底的に調べて、多少でもゆとりのある生活を心がけましょう。

はじめに「光熱費は〇万、食費は〇万」と予算を決めておき、その金額で一か月生活すると、無駄遣いが減りますので、参考にしてみてください。

  • 最低限の貯金をしておく

私は精神障害者ですが、ストレス以外でも気圧の変化や季節の変わり目に体調を崩すことがよくあります。今は実家暮らしなので、体調が悪ければ休むことも可能ですが、一人暮らしの場合は時給制なので、欠勤するとそれだけお給料が減ることになります。

「最低3ヵ月~6ヵ月分の収入があれば、とりあえずしばらくは乗り切れる」と言われています。

病気で苦しんでいるときに、お金の心配までしなくてはならないのでは休みになりません。

出来る限り貯金をして、万が一に備えておきましょう。

【まとめ】A型作業所の工賃+障害年金で一人暮らしはできる!楽しい「一人暮らし」ライフを!

A型作業所の工賃と障害年金で一人暮らしができるのか、障害年金の金額、部屋探しのポイント、注意点を紹介しました。

A型作業所に通所しながらの一人暮らしは、かなり苦労を伴うと予想されますが、何でも自分で決められる生活は自由で楽しいですよね。

私も将来的には一人暮らしを考えています。皆さんも楽しい一人暮らしライフを楽しんでくださいね。