「A型作業所についてよく分からない……」という人は多いですよね。
特に初めてA型作業所でお仕事をする場合、そろえる資料や事業所との面談など、やることがたくさんあって、混乱する方もいらっしゃるでしょう。
ところで、「A型作業所でお給料をもらったら、税金はどうなるのかな？」と考えている人も多いのではないでしょうか。
支援者の方に聞けばお答えしてくれますが、何となくお金の話はしにくいものですよね。
今回はA型作業所の給料に税金はかかるか否か、紹介していきたいと思います。
A型作業所でのお給料、税金について
これを読んでいる方がA型作業所について、まだあまりよく分かっていない人、と考えて、ゆっくり解説していきます。
- A型作業所の平均給料
もしかしたら既にハローワークや転職エージェントでA型作業所を検索したかもしれません。
その際びっくりするのは、お給料の安さではないでしょうか。
A型作業所の平均月収は78.975円、時給換算で899円となっています。
政府も障害者に対する雇用対策をしているのですが、実際はこれくらいの金額しかいただけません。
ただし、体調に合わせて通勤時間や就労時間などを調節できるのがメリットです。
- A型作業所の手取り額
おおよそですが、A型作業所の手取り額は79.760円。
雇用保険が240円引かれますので、わずかですが少なくなります。
たとえば額面120.000円のA型作業所で働いているとすれば、手取りは11.9640円。
雇用保険は額面の0.3％なので、手取りは11.9640円となります。
「結構もらえるなあ」と思いましたか？
しかしこれは本当に稀なケースだと思っておきましょう。
首都圏で働いていて、特殊なスキルを持っていたり難易度の高い資格を取得していたりしない限り、11万ももらえた、という話は聞いたことがありません。
体調が安定して、お給料面を考えるなら、障害者雇用か一般就労に目を向けてもいいですね。
- A型作業所の給料で税金はかからない
結論から言いますが、A型作業所の給料で税金がかかることはまずありません。
これはA型作業所と利用者が雇用契約を結ぶことで就労者が賃金をいただくことになります。
消費税法基本通達、「給与などを対価とする役務の提供」により、通常の勤務体制と同じく、消費税は不課税となりますので、安心してください。
もっと詳しく説明すると、A型作業所は月65.000円×12＝781.920円。
A型作業所は基礎年金と所得税控除、障害者控除で270.000円となります。
法律では130万円まで無税となっているので、A型作業所で税金を引かれることはないということです。
- A型作業所で、雇用保険は引かれるの？
上記でお伝えしたように、A型作業所のお給料から雇用保険が引かれます。
これは法令に則ったもので、週20時間以上勤務した場合、労働保険（労災保険、雇用保険）に加入しなければなりません。
法律で決まっていることなので、「雇用保険分は引かないで」ということはできませんので、注意しましょう。
- A型作業所で他に引かれるお金は？
「雇用保険の利用料」について、よく分からないという人が多いと聞きます。
A型作業所、B型作業所ともに、制度を利用する場合は厚生労働省によって定められています。
利用料について簡単に言うと、事業所、通所する日数、世帯（本人と配偶者）の収入によっては利用料がかかる場合があります。
しかし市区町村では9割の補助金が負担されるので、利用者は1割の負担で利用できるのです。
またその1割にしても、前年度の所得（世帯収入）によって負担上限金額が定められています。
私はA型作業所に3年半通所していましたが、その間に仕事をした方が、利用料金を払っているという話は聞きませんでした。
また「他に引かれるお金はあるの？」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
私のいた事業所に限らず、多くのA型作業所に行われているサービスだと思いますが、契約しているお弁当屋さんの弁当が格安で購入できるというサービスがありました。
それなりにボリュームもあり、1食200円という格安価格でした。
「魚料理がおいしくないから、メニューを見て頼むか決めよう」と言い合っていました。
朝のお弁当作りで体力を消耗するより、お弁当を頼む方がはるかに楽でした。
A型作業所の給料で税金を引かれることはありません！
A型作業所について詳しく知りたい方に、A型作業所のお給料の税金について紹介しました。
結果論として、雇用保険以外、引かれる税金はありません。
ただでさえ安い給料なのに、これ以上引かれると思うとやっていけないですよね。
不安に思っている方は、この記事で少しは安心したのではないでしょうか？
A型作業所はお給料に関しては期待してはいけませんが、次のステップアップにつながる可能性はあります。
もちろん、ずっとA型作業所で働くこともできますが、いずれはフルタイムで働きたい、と考えている方はぜひA型作業所でスキルを磨いてください。
以下の記事では、A型作業所で働くまでのステップについて解説しています。