失業保険を貰いながら、A型作業所に通所できるのか?

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障害者が仕事を辞めた場合、通常に比べると待機期間が短いうえ、300日前後の受給期間があります。

これは障害者に配慮した制度なので、病気で働けない間に経済的な不安をできるだけ軽減して、回復に専念し次の仕事を探すことを目的としています。

では失業保険をもらいながら、A型作業所に通所することはできるのか?

今回はこの疑問にお答えします。

A型作業所に通所しながら失業保険はもらえるの?

A型作業所に通所しながら失業保険はもらえるのか否か、紹介します。

  • そもそも失業保険とは?

大前提として、失業保険とは何かを説明していきます。

失業保険とは、退職や契約更新破棄の場合、生活の維持、再就職の支援のために一定期間、給付金を支給する制度です。

失業保険を受給するには条件があります。

  1. 前職で雇用保険に加入していること
  2. 一定期間の日数、勤務していること
  3. 自分の過失によってクビになっていないこと
  4. 仕事を探していること

上記の条件を満たしていれば、失業保険を受け取ることができます。ちなみに支給額は、前年度の平均賃金によって算出されています。

  • A型作業所に通所しながら失業保険は受け取れるのか

では本題。A型作業所に通所しながら失業保険は受け取れるのか。

答えは「No」です。

何故ならA型作業所は「契約主」と「雇用者」が「雇用契約」を交わすことで通所する場所なので、A型作業所とは言え「仕事場」であることに変わりはありません。

また賃金が発生していることも、失業保険を受け取れない理由です。

失業保険を受給していると、決められた日にハローワークに通うことになります。

そのとき「今月は仕事をしたか、就職活動をしたか」といった「通知票」を提出しますよね。

そのとき「仕事をした日、時間、収入」を書く欄があります。

失業保険法にはいくつかルールがありますが、その中に「週の労働時間が20時間を超えた場合は失業保険を停止」とあります。

A型作業所では大体週20時間を越えますので、ここでも失業保険の停止となるのです。

  • B型作業所の場合の場合は?

ではB型作業所の場合はどうでしょうか。

B型作業所の場合は、失業保険をもらいながらの通所は可能です。

週20時間以上作業しても支給停止になりません。

これは雇用契約を結んでいないからです。

ただし、1日に約1300円以上の工賃がある場合、減額の可能性もあるので注意が必要です。

また、B型作業所を辞めた場合、失業保険をもらうことはできません。

上記で書いたように、雇用契約がない、雇用保険に入っていないのが理由です。

  • 就労継続支援事業の場合は?

次に就労継続支援事業は?

就労継続支援事業は、障害者の自立や社会参加の促進のため、障害者に合わせた職場環境を提供する支援サービス事業です。

就労先の支援をしたり、日中の活動の場として提供することで、社会参加の機会を得たりする場です。

就労継続支援事業に給料は発生しませんが、一定の条件を満たせば「障害者雇用支援金」という補助金が支給されることがあります。

これは給料と異なりますので、失業保険をもらいながら通所することが可能です。

就労継続支援事業に関しては自治体によって考えが違う場合がありますので、失業保険受給中に就労継続支援事業に通所したい場合、必ずハローワークに相談するようにしてください。

  • こっそり受給……絶対にダメです!

「言わなければバレないんじゃないの?」と悪魔のささやきが聞こえるかもしれませんが、絶対にダメです!

そもそもハローワークを通してA型作業所に通所する場合、雇用主はハローワークに「採用・不採用」の報告をする義務があります。

そのため不正受給はできません。

ネットを通してA型作業所を見つけ、通所している場合はハローワークが把握できないこともありますが、絶対にしてはいけません。

失業保険受給についての説明会でもあったでしょうが、もし不正受給が見つかったら、即刻失業保険の打ち切り、さらに3倍額の過払い金の返還、また刑事罰が下される可能性もあるのです。

失業保険受給中に再就職ができれば、「再就職手当」といって、再就職にかかる費用を補填するために支給する制度もあります。

金額は地域などによって変わりますが、悪いことは言いません、不正受給は絶対にしないでください。

失業保険とA型作業所、どちらが「お得?」

少しはしたない話ですが、失業保険をギリギリまで受給し、次の就労先を探すか、さっさと次のA型作業所、または他の就労先を探す、どちらが「お得」なのでしょう。

  • できるだけ早い再就職がおススメ

私は失業保険が300日支給でしたが、残り3、4か月のところで再就職しました。

それまで就職活動は行っていましたが、条件に合わない、不採用になるなどが重なり、なかなか次の仕事が見つかりませんでした。

いくら失業保険があったとしても、生活に不安があるので早く次の仕事を、と焦っていたので、残り日数が少なくなったときに再就職が決まってホッとした記憶があります。

  • 再就職手当が支給される

再就職した当時、私も「再就職手当」について知らなかったので、それをハローワークの職員さんから聞かされたとき、「ラッキー」と嬉しく思いました。

再就職手当の金額は、就業前の所得、失業期間の長さや雇用形態などで違うので一概には言えませんが、もらえるものならもらった方がお得感がありますよね。

仕事が決まって嬉しい、と同時にお金も支給されたので、本当に嬉しかった記憶があります。

  • ギリギリまで受給すると、生活が成り立たなくなる可能性も

たまに「ギリギリまで失業保険を受給してから就活する」という人もいます。

これはその人の考えなのであまり強く言えないのですが、できることなら早期の就職を決めた方が良いと思います。

たとえば看護師や介護福祉士など、常に人手不足の職場で必要な資格を持っているのであれば、次の就職先を見つけるのは簡単かもしれません。

しかし、障害を抱えている私たちにとって、就職はとても難しいものです。

賃金は低い、働ける時間も短いとなると、どうしても就職は狭き門となってしまいます。

失業保険をすべてもらって、さあ就活を、と言ってもすぐに仕事が見つからない場合、「生活ができない」と焦りを覚えるでしょう。

「すぐに稼がないと」と焦って、自分に合わない仕事を選んで、また症状が悪化しては目も当てられません。

「失業保険があるから大丈夫」と油断せずに、できるだけ早く就職を決めてしまいましょう。

最後に

失業保険をもらいながらA型作業所に通所できるのか、また失業保険とA型作業所の通所、どちらがお得か、紹介しました。

お金はあればあるほど、生活にゆとりが生まれますが、日本の法律では失業保険とA型作業所の通所のお給料の二重取りは許されていません。

仕事が合わなくて退職し、失業保険を受給しているとしても、マメにハローワークやインターネット検索で仕事探しをして、一刻も早く次の仕事を決めるようにしてくださいね。