A型作業所に通いながら、生活保護を受け取れるのか?

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現在日本では、令和4年3月現在で203万6,045人が生活保護を受けながら生活しているそうです。

不景気の上、コロナで解雇され生活ができない人が増えたためだと考えられます。

では少ないお給料ながらもA型作業所に通所中の人は、生活保護を受給することは可能なのでしょうか。

A型作業所と生活保護について、紹介します。

A型作業所に通所中、生活保護は受けられる?

お金は無いよりあった方が断然いいですよね。

A型作業所に通所中、生活保護を受けることはできるのか、紹介します。

A型作業所通所中に生活保護受給は難しい

はじめに結論から言いますが、A型作業所に通所中、生活保護の申請をしても受給資格なしと判断されることがほとんどです。

A型作業所は雇用契約を結んでいるので、「働いている=収入がある」と見られるからです。

生活保護は、日本国内で最低限の生活を送るための支援制度なので、経済的に困窮している人のための制度です。

「でもA型作業所の給料じゃやっていけないよ!」と憤る気持ちは分かりますが、こればかりは仕方ないと諦めましょう。

ただし、A型作業所に通所している人でも、出勤が安定していないという人はこの限りではありません。詳しくは各自治体の障害者専用窓口に相談してください。

生活保護を受給していても、打ち切られる可能性が高い

たとえ現在、生活保護を受給していたとしても、A型作業所に通所しているなら、将来的には減額、打ち切りの可能性は非常に高くなります。

上記の通り「仕事をしている」と受け止められるので、経済的に不安がある場合は、障害年金の申請、体調がある程度回復していれば、障害者雇用や一般就労を視野に転職活動を始めるのも方法のひとつです。

【番外】B型作業所は生活保護受給が受けやすい

少し話は変わりますが、B型作業所に通所している場合は、生活保護の受給が受けられやすくなっています。

これはA型作業所と違い、雇用契約を結んでいない、工賃も全国平均は15,776円と非常に低いので、これだけの収入で生活することは不可能です。

そのため、B型作業所に通所している人は生活保護を受給しやすく、継続して受け続ける人も多いのです。

生活保護受給中、A型作業所に通所したら生活保護は打ち切られる?

もしも現在、生活保護を受給している場合、A型作業所に通所し始めたら生活保護はどうなるのでしょうか。詳しく紹介します。

すぐに打ち切られることはない

上記でも紹介したように、A型作業所に通所しながら生活保護を受給することは非常に難しいです。

しかし、生活保護を受給した状態でA型作業所に通所したとたんに打ち切られることは稀です。

だいたいにおいて、健康状態や出勤日数を見て、徐々に金額を減らし、最終的に打ち切りとなるパターンがほとんどです。

健康状態を把握したうえで打ち切られることがある

A型作業所に通所しながら生活保護を受給することは難しいことは上記にも紹介しました。

例外として、A型作業所に通所しているにも関わらず、病状が安定しない、通所ができないといった場合はこの限りではありませんが、ほとんどの場合、打ち切られます。

やはりA型作業所の性格「障害を持ちつつもスキルを取得、最終的には一般就労または障害者雇用を目指す」という場なので、障害を持っていても欠勤、早退が少ない、病状も安定していると判断されれば、生活保護は打ち切りになります。

A型作業所の収入では生活ができない!どうすればいい?

最後は、A型作業所に通所しているけれど、生活ができないよ! と考えている方のため、どういった方法があるのか、考えてみました。

親兄弟からの援助

上記でも紹介したように、A型作業所に通所しながら生活保護を受給することは極めて難しいことです。

そのため多くのA型作業所を利用している方は、親兄弟の支援によって生活をしています。

実家から通所したり、グループホームで暮らしたりしている方もいます。

(グループホームは費用がかかります。しかし、条件を満たせば特定障害者特別給付を受けられることもあります。詳しくは各自治体へ相談を)

障害年金の受給、等級アップ

障害を持っている方はほとんど障害者年金を受給しているでしょう。

人によって金額に差がありますが、大切な収入源です。

もしも自分の今の状態と、障害年金の等級が見合っていないと感じる場合、年金額の改定請求をすることができます。

必要な書類などがありますので、年金事務所や年金相談センターに相談してみましょう。

副業

健康状態が良い人は、副業してみるのもいいですね。

今はA型作業所でも副業可という施設も多いので、無理のない範囲で副業をすると、収入アップにつながります。

副業で多いのが、webライター、webデザインなど、パソコンを使った作業や、アンケートモニター、外に出ることが困難でなければ、短時間のアルバイトもあります。

ただし、副業で得た金額が年間20万円を超えると、確定申告の必要がありますので、副業を始める際は、必ず会社に相談するようにしましょう。

また、いまの状態で副業をしても支障はないのか、医師に確認することも忘れないでください。

就活

健康状態は安定している、けれど収入が少ない場合、思い切って就活することも考えてみましょう。

私は障害者雇用で正社員として働いていますが、待遇はA型作業所とほとんど変わりません。

体調が悪ければ遅刻・早退も可能ですし、中には数ヶ月にわたって休職しているという人もいます。

新しい環境に移ることはとても勇気がいりますし、ストレスを感じるかもしれません。

でも、どうしてもA型作業所のお給料では生活が難しい場合は、就活で新しい職場を探してみることも検討しましょう。

まとめ

A型作業所に通所しながら生活保護を受給することはできるのか、生活保護を受給中にA型作業所に通所した場合、生活保護はどうなるのか、またどうしても収入が足りない場合のアドバイスを紹介しました。

生活保護は国民に与えられた権利ですが、A型作業所とはいえ仕事をしている状態で受給することはほぼありません。

A型作業所の収入で生活が難しい場合は、医師やサービス管理責任者などに相談して、どういった方法であれば通常の生活を維持できるのか、一緒に考えてもらいましょう。