B型作業所で頑張ってきたけれど、もう辞めてしまいたい、人間関係や仕事が好きじゃない、収入も少ないなど、辞めたい理由は人それぞれ違います。
今回は、B型作業所を辞めたいと思うとき8選、B型作業所の引き留めやその対処法について紹介します。
B型作業所を辞めたいと思うとき7選!
もうこんな作業所では働けない! B型作業所に通う人はどのようなときにそう思うのでしょうか。
作業内でのいじめ、パワハラ
一般雇用の会社でもいじめやパワハラはあります。
それはB型作業所でも同じです。
意外にも多いのが利用者と支援員の人間関係です。
率直に書きますが、B型作業所は知的障害の方も通所しています。
コミュニケーションが少し困難な場合もあります。
その際に支援員がまるで子どもに話しかけるように「えらいねー」「よくできたねー」などといった言い方をするのです。
いい大人がそのような扱いをされると誰だって腹が立ちますよね。
また障害に理解のない上司によるパワハラでB型作業所を辞める方も少なくありません。
障害を理解してもらえない
支援員さんたちは一応障害について勉強をしています。
しかしあくまで「健常者から見た障害者」であって、本当に見て欲しい部分を見てもらえない場合もあります。
自分ができるからといって「どうしてこんなこともできないの?」と言われると傷つきますよね。
障害への理解は社会の問題でもあります。
障害者と接する支援員さんたちが障害を理解していないと、「このB型作業所はダメだ」と思うこともあります。
仕事が合わない
B型作業所の作業は単純作業がほとんどです。
部品の組み立て作業、検品、袋詰め……作業が好きなら通所も楽しいでしょうが、単純作業が苦手な方には苦痛の時間でしかありません。
その場合「自分に合った別の作業所を探そうかな」と思うようになります。
障害の悪化
障害が悪化した、起き上がることもできなくなった場合、辞める辞めない以前に「辞めざるを得ない」状況です。
それは誰のせいでもありません。
体調を整えてから、もう一度B型作業所を探してもいいですし、就労移行支援に移ってもいいでしょう。
ドクターストップ
上記のように、医師が「これ以上は無理」と判断した場合も辞めたいというより辞めなければいけない状況です。
B型作業所に通所することでストレスが溜まり、病状が悪化したのであれば、さっさと辞めてしまって自分の体調を万全にしましょう。
収入面での不満
やはりB型作業所の最大の問題は収入。
確かに週に1回、1時間の作業、それも通所できない場合がある、といった重い障害を抱えている方には多くの収入は期待できません。
収入面での不満は、A型作業所、障害者雇用、一般就労などの道があるので、辞めたいと思ったら別の道を探すことも視野に入れてみましょう。
別のB型作業所に移行したい
人間関係や仕事内容、その他もろもろで不満が溜まり、限界に達したら「辞めたい」と思いますよね。
その際に別のB型作業所を探して、移行することも検討しましょう。
B型作業所は雇用保険に加入していないので失業手当が出ません。
辞めたいと思ったら事前に行きたいB型作業所を選び、採用された時点で退所を伝えるようにするとスムーズに退所できます。
B型作業所は簡単に辞められない!? その理由は?
このB型作業所はもう辞めよう。
そう決めて上司に相談したのに引き留めにあった。
これは非常に多いことです。
なぜB型作業所を退所するのに引き留めされるのか、紹介します。
B型作業所からの引き留め
B型作業所を辞めたい、と伝えると「ここを辞めたらまた引きこもりに戻るよ」「もう少し頑張ろう」などと言って引き留めにあうことが非常に多くあります。
インターネットで検索しても、「B型作業所」と検索するとサジェストに「辞められない」と出るくらいです。
それだけ多くの利用者が引き留めにあって、退所するのに苦労しているのです。
引き留められる理由
「どうして引き留められるの?」と不思議に思う方もいるでしょう。
答えは簡単です。
B型作業所は国の補助金で成り立っているので、障害者がひとり辞めるとその分の補助金が減ってしまうのです。
身もふたもない理由ですが、これはA型作業所も同じです。
なんだか人間扱いされていない、私たちをお金としか見ていないのか、という嫌な気持ちになりますね。
B型作業所を対処したいのに、引き留められた場合の対処法
さあ、このB型作業所はもう辞めよう。
決意したのなら、引き留められないようにしっかりと対策を行いましょう。
引き留められない対処法4つを紹介します。
辞める理由をはっきりと伝える
退所理由を訊かれて「ちょっと……」「何となく……」では当然引き留められます。
ここは毅然とした態度で「別のB型作業所に採用が決まりましたので」「社内の人間関係に不満があるので」など、はっきりと理由を伝えましょう。
もしかしたらあなたの不満に対して対処してもらえるかもしれませんが、「辞める」という意思が変わらないのであれば「いえ、もう決めました」としっかり伝えましょう。
「辞めます」
「辞めたいんです」ではなく「辞めます」と言いましょう。
強い決意を見せることで相手は「引き留めても無駄だな」と思うはずです。
それでも引き留められたら前述のように辞める理由を考え、意思を変える気はないということを相手に伝えましょう。
30日以上前に文書で辞める旨を伝える
法律では30日以上前に文書で辞める旨を伝える、と定められています。
しかしB型作業所は雇用契約のない無期契約。
民法627条によりいつでも退職を申し出られます。
私は実際にA型作業所に通所していましたが、退職届を持って辞めた人はひとりもいません。
「あれ、あの人最近見ないけれど休み?」と訊いたら辞めていた、ということがほとんどです。
社会人としてはマナー違反ですが、「辞める」という意思を止めることは誰にもできません。
絶対に辞めてやる、という気持ちを持っている人は、退職願いを提出しましょう。
外部の支援員に相談する
どうやっても辞めさせてくれない、という場合は外部に助けを求めましょう。
支援員や市町村の障害福祉課、ハローワークの障害者専門窓口、労働基準監督署など、どこでもいいです。
今の状況を伝えましょう。
必ず何らかの手段を取ってもらえます。
まとめ
B型作業所を辞めたいと思うとき7選と、引き留めにあったときの対処法などを紹介しました。
B型作業所は引き留めにあう人が多いので、紹介した方法を参考にして実践してみてください。