A型作業所を利用したことがない人にとって、分からないことだらけですよね。
「私はA型作業所を利用できるの?」とお考えの人もいるでしょう。
今回はA型作業所の利用条件、年齢制限などについて紹介します。
A型作業所利用条件とは?
A型作業所型には一定の条件があります。
主な条件は以下の通りです。
就職の経験はあるが、現在は病気で難しい
以前は就労していたけれど、病気やケガで退職してしまった。
心の病にかかってしまって、症状は良くなってきたけれど一般就労まではまだ難しい、という人がA型作業所を利用できます。
障害の程度によってはB型作業所を勧められる場合がありますので、詳しくは医師やハローワークの職員に相談しましょう。
就労移行支援制度を利用したけれど、就職に結びつかなかった
高校卒業後、就労移行支援制度から就職活動をしたけれど、就職に結びつかなかった人もA型作業所に通所することができます。
就労移行支援とは、障害のある方が学校のように通所しながら就職へのサポートを行う施設です。
社会に出るにあたって必須のビジネスマナーや挨拶などの基本的な訓練の他、応募した職場見学なども行っています。
利用者の中には一般就労ではなく初めからA型作業所を希望する人もいます。
特別支援学校などを卒業したが、就職に結びつかなかった
心身に障害があり、普通学級では勉強についていけない生徒が通う特別支援学校を卒業しても、就職が決まらなかった場合もA型作業所は受け入れてくれます。
A型作業所は同じような境遇の人がたくさんいるので、打ち解けやすい環境ともいえます。
A型作業所に年齢制限、利用期間はあるの?
A型作業所を利用したいけれど、条件はあるのかな? と思うでしょう。
次はA型作業所の年齢制限、利用条件について紹介します。
A型作業所の年齢制限
A型作業所は原則として18歳以上65歳未満の障害がある方が利用できます。
ただし対象となる条件は自治体によって異なるため、詳しくは市町村の障害者専用窓口にご相談ください。
利用期間について
A型作業所はB型作業所と同じく、利用期間の制限はありません。
しかし個人的な考えですが、心身の障害者の場合、少し症状が落ちついてきた、一般就労または障害者雇用でもできそうな気がする、と感じたらすぐに就活した方が良いと思います。
というのもA型作業所は「障害があっても働きたい」という意欲がある人が就労する場所で、欠勤や遅刻早退には寛容ですが、ついそれに甘えてしまう場合があります。
つまり「ぬるま湯」のような場所なのです。
障害、特に心身の障害を持っている人の場合、この環境はあまりに快適すぎて、一般就労への意欲がなくなりがちになってしまいます。
もちろんずっとA型作業所にいても問題はありません。
が、賃金に不満がある、もう少し働きたいと考えられるようになったら、別の仕事場を探すようにしてもいいかもしれませんね。
障害者手帳はなくても通所できる
A型作業所に通所するには障害者手帳が必要、と思っている人が多いのですが、実は障害者手帳がなくてもA型作業所に通所することは可能です。
ただし医師の診断書、通院証明書などの証明書の提出が必要となります。
「自分を障害者と認めたくない」としてあえて障害者手帳を作らない人もいますが、A型作業所に通所する際、必要書類が多く、診断書も病院によっては高額になりますので、作っておいて損はないと思います。
A型作業所が合わなかった場合
A型作業所に通所を始めたけれど、自分のしたい仕事ではなかった、作業所の雰囲気が悪かった、自分のレベルに見合ってなかったなどの悩みを抱える場合があります。
これは実際に通所してみないことには分かりませんが、我慢して通所するよりも別のA型作業所を探す方がストレスは溜まりません。
支援員さんやハローワークの方と相談して、別のA型作業所を探すようにしましょう。
行きたいA型作業所が見つかったら、一度見学をしてから決めることをおすすめします。
1週間ほど「お試し期間」で就労の判断をさせてもらえる作業所もありますので、その期間に仕事をして「自分に合うかどうか」を判断するようにしましょう。
通所中に症状が重くなった場合
日ごろの疲れやストレスが溜まって、症状が重くなる人がたまにいます。
数日で復帰できればいいのですが、なかなか症状が落ちつかず仕事ができない状況になることもあります。
A型作業所はその際長期休養を認めています。私の場合は1ヵ月に一度、医師から「まだ就労は無理」との診断書を持って会社に行っていました。
結局そのA型作業所は辞めることになってしまったのですが、休養が必要になったらサービス管理責任者などに相談しましょう。
まとめ
A型作業所の利用条件や年齢、期間などについて紹介しました。
A型作業所は基本的に障害がある人は誰でも通所できますが、仕事が合うか合わないかはその人次第なので、見学できるところはどんどん見学して、「自分にできるかどうか」を確かめたうえで応募するようにしましょう。
以下の記事では、A型作業所で働くまでのステップについて解説しています。