B型作業所とは何か?分かりやすく解説します!

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病気で通常の業務ができない場合、就労移行支援A型作業所、B型作業所を利用する人たちがいます。

障害があっても社会に参加し、スキルアップをして将来的に障害者雇用や一般就労を目指す場です。

ではB型作業所とはどんなところなのでしょうか? A型作業所との違いは?

今回はB型作業所について紹介します。

B型作業所とは?A型作業所型とは違うの?

B型作業所とはどんなところか、簡単に紹介していきます。

B型作業所とは?

B型作業所は障害により就労するのが困難で、日中の時間を使って社会参加や自立のための支援を行っている場です。

また雇用契約を結ばないのが特徴です(雇用契約については後述)。

障害のために一般就労が難しい、就職したいけれど長続きしないという人が働いています。

どんな人が働いているの?

心身の障害がある人が働いていて、その上にサービス管理責任者、指導員、支援員らとともに作業にあたります。

B型作業所は国の就労サービスの一環で「就労の機会や提供」「就労に必要な能力を育てる」ことを目標としています。

A型作業所との違い

先ほども紹介しましたが、B型作業所は「雇用契約を結ばない」作業所です。

どういうことかというと、雇用契約を結ぶということは最低限の賃金の保証をしていることが最も大きな特徴です。

一定の期間働いていたら、退所した場合失業保険を支給されます。

対してB型作業所は雇用契約を結んでいないため、「賃金」ではなく「工賃」と呼ばれます。

内職に近い作業ともいえますね。

B型作業所は退所しても雇用保険に加入していないため失業保険が出ませんし、厳しいことを言ってしまえば「無職」と考えられます。

A型作業所型で月の賃金が7~8万円にたいして、B型作業所は2~3万円ということがザラにあります。

B型作業所ではどんな仕事をしているの?

B型作業所について説明したところで、どのような作業をしているのか紹介します。

軽作業

B型作業所では商品の袋付め、梱包などの軽作業を任されることが大多数です。

他にも農作業の補助や部品の加工、パンやクッキーのお菓子作りなどをしている作業所もあります。

手芸

手先が器用な利用者なら手芸などの作業を任せられることもあります。

毛糸で作ったタワシやティッシュケース、お薬手帳ケースなどを制作し、ハンドメイドショップなどで販売する作業所があります。

自分のスキルを活かした仕事

過去に仕事を探していた際、「イラスト制作」が仕事のB型作業所がありました。

イラストに限らず小説や詩など、自分の表現したいことを制作し、小冊子にしていました。

将来的には販売を目指しているその事業所はかなり心惹かれましたが、やはりB型作業所の工賃ではどうしても無理なので、泣く泣く諦めました。

芸術に限らず何かしらのスキルを持っている人が、それを活かした仕事ができるようにサポートしている作業所もあります。

B型作業所のメリット・デメリット

B型作業所でよくある仕事について紹介しました。

最後はB型作業所のメリットとデメリットについて紹介します。

社会参加と自立

障害のせいで就労ができず、「自分は何の役に立っていない」と自分を追い込むタイプの人がいます。

症状がひどくなると希死念慮や「消えてしまいたい」という思いにとらわれてしまうので危険です。

B型作業所は少しずつでも仕事をして「社会参加をしている」という実感を得られる場所です。

また仕事をすることで責任感が芽生え、「こうすればもっと早く作業が終わる」といった効率的な方法を考えることができるようになります。

コミュニケーション能力の上達

B型作業所もA型作業所も同じですが、どちらの作業所もコミュニケーション能力が低い人が多い印象があります。

中には人見知りせずどんどん話をする人もいますが、なかなか人と話ができず仕事の指示を仰ぐことができない、という人もいます。

B型作業所で働くことで、多くの人間と接し、話をしてコミュニケーション能力を鍛えることができます。

自身の体調で仕事ができる

B型作業所はA型作業所よりもさらに欠勤等に対して規則が緩く、週1回通所、2時間作業、という人もたくさんいます。

自分の体調で仕事ができるので、「今日は通所できない」といった場合でも欠勤して体調を整えることができます。

最近は在宅ワークで週に1,2回通所するというB型作業所もありますが、通所日に具合が悪くなっても無理をして通所せず休むこともできます。

「賃金」ではなく「工賃」

ここからはB型作業所のデメリットです。

やはり一番のデメリットは「工賃」でしょう。

確かにA型作業所型と比べると作業日数、時間が短いのでそれだけでも賃金が低いのは分かりますが、頑張っても2,3万円という工賃。小遣い程度しか稼ぐことができません。

将来は自立したい、と考えている人はB型作業所ではまず無理です。

体調を整えてA型作業所型に移り、スキルアップをして障害者雇用や一般就労などの道を目指しましょう。

単純作業で飽きる

B型作業所の仕事は基本的に簡単で単純作業なので飽きやすいのがデメリットです。

ルーティンワークが苦にならない人なら問題ないでしょうが、そうではない人にとっては苦痛に感じられるでしょう。

B型作業所もたくさんの業種がありますので、自分に合う作業所を探すようにしましょう。

生活が成り立たない

前述したように、B型作業所の工賃では生活はまずできません。

B型作業所は「お金を稼ぐ場」ではなく「社会参加の場」という考えで運営されています。

そのためB型作業所に通所するには家族などに金銭的な援助をお願いすることになります。

まとめ

B型作業所について、A型作業所型との違いや仕事内容、メリットとデメリットについて紹介しました。

B型作業所はA型作業所にない面白い仕事もあるので、やってみたいと思うこともあるのですが、何分工賃という壁がどうしても邪魔をします。

せめて最低賃金の保証くらいしてもいいのでは、と思うのですがなかなか制度改正には至らないようですね。

お金を得たい、という人はB型作業所ではなくA型作業所型を選ぶようにしましょう。

またB型作業所に通所している人も、体調が良くなったと感じたら、A型作業所を探してみてください。

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ひろと

以下の記事では、B型作業所で働くまでのステップについて解説しています。