A型作業所という一般職とは少し違う就労施設では、様々な障害を持った方々仕事をしています。
人同士が集まるということは、自然とトラブルが起きやすいものですよね。中にはいじめになってしまうことも……。
今回はA型作業所に通所したい人へ、A型作業所にいじめはあるのか、いじめられている場合の解決法などを紹介します。
A型作業所のいじめってあるの?
A型作業所にいじめはあるのか、紹介していきます。
- 共同作業の場である限りいじめはある
はじめにはっきりと言いますが、A型作業所でもどこでも、いじめはあります。
人と人が集まればどうしても馬の合わない人もいる訳で、それに力関係が生まれればいじめに発展してしまうことも珍しいことではありません。
A型作業所は心身に障害がある人たちが就労する場ですが、だからといっていじめがないということはありません。
私が通所していたA型作業所は、特に問題なく皆仲良くやっていたと思いますが、私が気付かなかっただけで、実際には人間関係のトラブルが起こっていた可能性もあります。
- 言葉による嫌がらせ
言葉でいじめをする人がいます。
これは障害者ではなく、力関係を持ったサービス管理責任者や支援者が障害者をいじめるということが多いようです。
「早くしてよ!」「さっきも教えたのに、どうして分からないの!?」など、怒声を浴びせて余計に怖がらせるようなことを言うサビ管も実際にいたそうです。
また本人は自覚がなくとも、傷つけるようなことを平気で口にして、それを理解していない利用者もいました。
これは障害の特性なのか、本人の生まれ持った性格なのかは分かりかねますが……。言われた方は「いじめ」と捉えられてもおかしくないことですよね。
- 仕事の妨害
「あんたはこの仕事は無理でしょ? 他のことをやって」。こういう仕事の妨害をして利用者を困らせる人もいます。
本人は一生懸命仕事をしているつもりでも、人によっては「仕事が遅い、自分がやった方が早い」と感じているのかもしれませんが、仕事の妨害はれっきとしたいじめです。
- 無視などのいじめ
陰湿ないじめになると、話しかけても無視するなどの行為をする人もいます。
いい大人が何を、と思うでしょうが、実際に無視をされてつらい思いをしている方もいます。
無視をされて平気な人いないでしょう。一刻も早く対処をしなければいけません。
いじめられている…どうすればいい?
いじめられている、と実感したとき、どうすればいいのか分かりませんよね。
対処法を具体的に紹介します。
- スタッフ、関係者に相談
まずは指導員などの関係者に相談しましょう。
私の体験ですが、ある人がTwitterに私たちを貶めるような発言を延々ツイートしていることが分かり、大問題になりました。
名前こそ出していませんでしたが、誰のことかは同じA型作業所にいるのではっきり分かります。
そのときは支援員に相談して社長が出ることになり、注意を受けてTwitterは鍵アカになりました。
おそらく私たちが見えない所で、まだ愚痴を言っているのでしょうね。
- メモを取る
何月何日に何をされたか、具体的にメモを取りましょう。
メモはできるだけ改ざんができないよう、手書きです。
ものを壊されたとしたら、写真を撮って証拠を残しておきます。
こういったメモや写真は後々役に立つので、必ず証拠として残しておきましょう。
- 信頼できる人に相談
上記でも書きましたが、信頼できる利用者に相談することも方法です。
利用者と利用者が話し合いをすることは避けた方が良いですが(ことが大きくなる可能性があるため)、もしもその人がいじめをしている人に注意をして、やめてくれるのであれば問題が解決します。
- 上層部に相談
らちがあかない場合は、社長など権力を持った方に相談しましょう。
いじめが陰湿でこれ以上見過ごせない、という場合はそれ相応の対応を取る可能性もあります。
上記の方法でもいじめが解決しない場合は、権力を持った方に相談すると解決の糸口に繋がります。
- 支援事業者などに相談
社外の支援事業者に相談することも方法です。
どうしても利用者同士、サービス管理責任者などに相談ができない、という場合は支援事業者に相談して、そこからA型作業所に伝えてもらうのです。
少し遠回りの方法ですが、自分で上手く説明できない場合はこういった方法もあります。
- 部署の異動、他の人と作業する
もし在所しているA型作業所がいくつかの部署に分かれていて、同じ部署内の利用者からいじめを受けている場合は、他の部署への異動を申請してもいいでしょう。
部署が変われば接点も少なくなるので、いじめがなくなるかもしれません。
また他の利用者と話をすることでいじめる側も誰かが見ている前でいじめをすることができませんので、解決するかもしれません。
- 他のA型作業所を探す
これは最後の手段ですが、どうやってもいじめが止まらない、どうしてもあの人と離れたい、という場合は、他の事業所を探すようにしましょう。
A型作業所でも一般職でも、人間関係で辞めていく人は大勢います。我慢して働いて、体調を崩しては何のために通所しているのか分かりません。
「ここではいじめられるから他のA型作業所を探したい」とはっきり言って退所しましょう。もしかしたらここで上層部がいじめている人に直接お説教をするかもしれません。
A型作業所でいじめを見かけたら?
自分がいじめられているのではなく、いじめている現場を見かけたら? 対処法をお教えします。
- いじめている人に注意を促す
いじめている本人はいじめの自覚がないかもしれません。
同じ利用者で話ができる人なら、いじめている人に注意を促しましょう。
もしかしたらいじめている本人は「そんなつもりはなかった」と気づく可能性があります。
- 被害者のサポート
いじめの加害者に言えない場合は、被害者へのサポートに回りましょう。
いじめられている現場を見かけたら、あえて自分の方に呼んでいじめをやめさせたり、悩んでいることを聞いたりして、いじめられている人が困っていることを聞いてあげましょう。
- スタッフ、サービス管理責任者に相談
いじめられている人への対処法でもお伝えしましたが、いじめをしている人を見かけたら、スタッフ、サービス管理責任者に相談しましょう。
サービス管理責任者は利用者の様子を見ることも業務の一環ですが、それを怠っている可能性もあります。
いじめられている利用者がどうしても自分で言えなくて困っている場合は、自分から様子を伝えて、現場を何度も見ていることを伝えてください。
- 証拠を残しておく
こちらも上記で紹介しましたが、証拠を残しておくことが非常に大切です。
特に暴力を伴うようなひどいいじめは、動画があると大変重要な証拠になります。
すぐにスタッフに報告して、いじめを放置せずに対応してもらえるよう、解決を促してもらいましょう。
まとめ
A型作業所にいじめはあるのか、どんな対処法があるのか、紹介しました。
いじめはどこの現場でも多かれ少なかれあるものだと思います。
同じ障害を持った者同士、仲良くできればいいのですが、人間そう上手くはいきません。
大切なのは、いじめを誰にも相談しない、見ていても放置しないということです。
支援者が解決してくれないのであれば、外部の支援事業者などに報告して、今すぐいじめをやめてもらえるようにしてください。
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