A型作業所に限らず、社会人なら誰でも「仕事、しんどいなあ」と感じるものです。
しかしA型作業所は一般職と少し違う職場。
しんどいと思うのならば、さっさと転職するのもアリです。
今回はA型作業所のしんどいところ5選、A型作業所から転職するべき理由5選、注意点6選を紹介します。
A型作業所、ここがしんどい!5選
ここがつらいよ、A型作業所! というわけで、A型作業所ならではの「しんどい点」5選を紹介します。
- ルーティーン作業がしんどい
人によって違うでしょうが、毎日毎日同じ作業の繰り返しがどうしても苦手な人もいます。
これは健常者、障害者関係なく、本人の資質ですので「ルーティーン作業大好き!」という人も中にはいるでしょう。
ただ、「同じ作業がしんどい」と感じる人は、対策を考える必要があります。
- 長時間の勤務
A型作業所は一般職に比べて拘束時間が短いですが、それでも病気、症状、仕事によっては長時間勤務になることもあります。
どうしても長時間の勤務がつらい場合は、サービス管理責任者や指導員に相談して、就業時間を短くしてもらうという方法もあります。
ここで「ダメ」という作業所はないでしょうし、もしあったとしたら、そこはまともなA型作業所とは言えません。
さっさと別の仕事を見つける方が賢明です。
- 作業量が多い場合がある
ルーティーン作業に多いのが、作業量が非常に多いことです。
やってもやっても終わらない、やっと終わりそう、と思っても追加でまた大量の作業が来た……。これほどストレスになることはないですよね。
自分ひとりで抱えられないほど仕事量が多いのであれば、他の人に手伝ってもらうなど、ひとりで背負い込まないようにしましょう。
- 人間関係に悩みがある
どの職場でもありますが、人間関係の悩みはA型作業所でもよくあります。
私が通所していたA型作業所は、本人が言わない限り障害をオープンにすることはありません。
そのため、特に発達障害の方たちは、遅刻したり、ものをなくしたりと、ケアレスミスが多いことから周囲のひんしゅくを買っていることが多くありました。
それは障害のせいであって、本人は悪くないと分かっているのですが、何度も続くとやはりイライラしますよね。
ちょっとした小競り合いになったこともあります。
- 病状の乱高下
人によって症状は様々ですが、特に精神の障害を持っている方は雨の前後、季節の変わり目など症状が悪化したり良くなったりと、日によって症状が目まぐるしく変化します。
一般就労と違い、ある程度、欠勤や早退には寛容なのですが、その分お給料も減るので無理をして通所している人もいました。
A型作業所は最低賃金の所が多いので、一日休むだけでもかなり痛手となります。
数日休むとなると「お給料が……」と考え、さらに自分を追い込み、症状が悪化することもあります。
A型作業所がしんどい……転職するべき理由5選
「もうA型作業所は行きたくないなあ」と考えているあなた、それならいっそ、転職を考えてみませんか?
つらい場所につらい思いをしに行く必要はありません。
転職するべき理由5つを紹介します。
- 病状が重くなる
無理をしてA型作業所に通所している内に、ストレスが溜まり症状が悪化する恐れがあります。
責任感のある人ほど「行かないといけない」と思いつめ、良くなっていた病状が再発する可能性もあります。
A型作業所はひとつではありませんし、今通所しているA型作業所にこだわる必要もありません。
病状が重くなるほど追い詰められるくらいなら、転職を考えてみましょう。
- 「意味がない」と感じるなら転職!
私もA型作業所に通所していたから分かることなのですが、はっきり言うとA型作業所で何かスキルを得ることはほとんどありません。
私が通所していたA型作業所で、簿記の勉強をして試験に合格したという人もいましたが、ごくまれな話です。
特に清掃や商品の梱包作業などの単純作業では、スキルなどまったく得られません。
「このA型作業所、行く意味ある?」と少しでも思うのであれば、転職を視野に入れましょう。
- キャリアアップができる
次の仕事がA型作業所になるのか一般就労か、それとも障害者雇用か、多くの道がありますが、もしかしたら次の職場でキャリアアップができる可能性もあります。
仕事によっては「〇年就業で資格試験を受けることができる」と言った仕事もあります。
具体的には、調理師や介護士、介護福祉士などがあります。
資格があればその分お給料もアップしますし、さらに上を目指して勉強することもできます。
「このままA型作業所にいても、意味がないかも」と考えているのならば、自分のやりたい仕事を探してみることから始めてもいいですね。
- 福利厚生が整った転職先があることも
一般的にA型作業所は県の最低賃金です。
勤務時間も4~6時間がほとんど。
私は地方在住でそれでなくとも最低賃金が低い県なのに、体調が悪いと月に3,4日休むことも珍しくありませんでした。
そのため給料も5,6万ということもザラにあります。
転職先によっては、通所していたA型作業所よりも福利厚生が整った転職先が見つかるかもしれません。
今すぐ行動するもよし、たまにハローワークなどに通って良い就職先がないか探すもよし、自分の「転職したい気持ち度」を測って行動してみましょう。
- 自分がやりたい仕事に就ける可能性がある
「自分はこの仕事をやりたい」と明確な目標があるのならば、ぜひ転職活動をしましょう。
A型作業所はあまり長居するには向かない場所です。
日ごろからハローワークで検索してみたり、転職サイトに登録して、自分のやりたい仕事を探したりするようにしましょう。
A型作業所から転職する場合の注意点6選
転職は誰でもドキドキするものですよね。
「どんな人がいるのか」「仕事についていけるのか」不安な気持ちもあるでしょう。
ここではA型作業所から転職する際の注意点を6点紹介します。
- 次の就職先について
次の就職先は、A型作業所でしょうか、それともB型作業所?
一般就労、障害者雇用など、選択肢は多々あります。健常者と違い、障害というハンデがある私たちは、次の就職先についてよく検討する必要があります。
せっかく転職をしたのに、体調が悪くなってすぐ辞めてしまってはもったいないですよね。
自分の体調、健康度合いを見ながら就職先を検討しましょう。
通院している医師にも相談することを忘れないようにしてくださいね。
- 障害をクローズにするか、オープンにするか
一般就労を目指す場合、障害をオープンにするかクローズにするか、悩むところです。
個人的な意見を言わせてもらえるなら、障害はオープンにした方がいいのでは、と思います。
仕事の中には危険を伴う業務もありますので、障害をオープンにしないと思わぬケガをすることもあります。
雇用主が障害について知らないと、危険な作業を任せることもあるでしょう。
そのため、一般就労を目指すのであればできるだけ障害をオープンにした方が良いと思われます。
この点も医師に相談して、自分でできる仕事かどうかを判断してもらうことを忘れないようにして下さい。
- 障害があっても仕事を続けられるか
こちらも一般就労の場合ですが、もしも面接で障害をオープンにした場合、面接官は「本当に仕事ができるのか? 長く続けてくれるのか?」といった心配をするでしょう。
「こういった障害を持っています。このような症状があります。けれど、○○の業務に関してはまったく支障がありません」ということを強くアピールして、しっかりと働けるということを伝えておきましょう。
- A型作業所で何をしていたのか、アピールできるか
正直に言うと、A型作業所で何をしてきたのか、伝えるのは難しいですよね。
特に清掃や調理補助などのルーティンワークでは、アピールポイントがない、と悩む人も多いでしょう。
だからといって、「自分は何もできない」と落ち込むことはありません。
前職がA型作業所だったということを伝え、「効率の良い仕事の進め方を常に意識していました」「体調を悪化させないよう、できる範囲での仕事をしてきたので、以前に比べると症状が落ち着きました」など、仕事ではなく自分のことをアピールするのも方法です。
転職先の採用担当者が「この人は真面目に働いてくれそうだ」と思ってもらえるのなら、一般就労も夢ではありません。
- 求人先で求められるスキルを満たしているか
たとえば「Word、Excelを使用できるか」、「○○の資格保持者優遇」といった求人もあります。
条件を満たしているのであれば問題ありませんが、もしもそれに当てはまらなかったら、残念ながら応募しても不採用になる可能性が高くなります。
もしもA型作業所で「時間が余って困っている」という場合、資格取得の勉強を許可しているA型作業所もあります。
ぼんやりとパソコンをいじったり、だらだらと隣の人とおしゃべりをしたりする時間を勉強に充てれば、資格が取れるかもしれません。
資格は持っていて損になることはありません。転職を考えているのであれば、「自分は何をしたいのか」を考え、逆算して「いま何をすべきか」を考えると、おのずと方向が見えてくると思います。
- 新しい職場で挑戦できることはあるか
転職先もA型作業所を希望している場合、そこで何ができるのか考えてみましょう。
前A型作業所を辞めた理由はなんだったのか、ここでならその問題が解決できるのか、しっかりと考えておかないと、同じ理由で辞めることになってしまいます。
また、一般就労や障害者雇用を希望している人も、「どんな仕事が、自分に無理なく働けるか」を考えておきましょう。
仕事はときにはつらいものですが、できれば楽しく働きたいですよね。なにがしかの目標を持って仕事に従事しましょう。
まとめ
A型作業所のしんどい点、転職した方がいい理由、転職先での注意点を紹介しました。
A型作業所のような、ぬるま湯のような働き方が許されていた場所から、一般就労や障害者雇用に転職となると、かなりの緊張を伴います。
でも、どうか自分に自信をもって、第一歩を踏み出してください。
「自分は必ずできる!」と自信を持って挑戦すれば、必ず道は開けます。
頑張ってくださいね!
A型作業所から一般就労・障害者雇用を目指すには、転職エージェントがおすすめです!