A型作業所って、フルタイムで働くことはできる?

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A型作業所で仕事をしているうちに「フルタイム勤務がしたいな」と考える人もいるでしょう。

自分の体調が改善してきたので、長時間労働でも仕事ができるかも、と自信がついた証拠ですね。

今回は、A型作業所でフルタイム勤務ができるかどうか、紹介します。

A型作業所でフルタイム勤務はできる?

実際のところ、A型作業所でフルタイム勤務はできるのでしょうか?

紹介していきます。

A型作業所でフルタイムはあまり多くない

正直に言うと、フルタイム勤務ができるA型作業所は多くありません。

A型作業所に通所する人は心身に障害を抱えているので、長時間の勤務が難しいから通所しているのです。

私が通所していたA型作業所でも、大体の人が4~6時間勤務の人で、8時間働くのは社長や部長など、健常者で上司にあたる人たちだけでした。

交渉次第でフルタイム勤務になることも

基本的に短時間勤務のA型作業所ですが、会社との交渉次第ではフルタイム勤務になる可能性もあります。

フルタイム志望の人の仕事振り、出勤状況などで「フルタイムでも問題ないだろう」と判断された場合、希望がかなうかもしれません。

ただしこれは非常にまれなケースで、ほとんどのA型作業所では断られる可能性があることを覚悟しておいてください。

A型作業所でフルタイムするメリット

A型作業所でも、フルタイム勤務がまったくない、というわけではありません。

フルタイム勤務ができるA型作業所のメリットは以下のことが考えられます。

給料が高くなる

大体のA型作業所は時給制を取り入れていますので、8時間のフルタイム勤務になると、その分お給料を多くもらえることになります。

またフルタイム勤務ということで、昇給の可能性も期待できます。

一般就労への可能性がより近くなる

「A型作業所でもフルタイム勤務をしていた」という実績は、一般就労を目指している人にとっては大きな武器となります。

障害について話をしても「フルタイム勤務をしていたので、体調については問題ありません」と答えることができるので、信頼度も増すでしょう。

資格取得でサービス管理責任者への道も

通所していたA型作業所の話ですが、サービス管理責任者の資格を取り、フルタイム勤務になった人がいます。

サービス管理責任者の仕事は主に、数ヶ月に一度、利用者のアセスメントや心身の健康管理、カウンセリングなど利用者目線に立ったアドバイスや相談を受ける仕事です。

また上司との連絡係になり、「○○さんがこのような意見を……」といった社内の報告なども行っていました。

サービス管理責任者の仕事の他にも、自分の仕事も抱えているので、フルタイム勤務でも時間が足りない、とこぼしていました。

A型作業所でフルタイムするデメリット

では次にA型作業所でフルタイム勤務する場合のデメリットは何でしょう。

手取りが低くなる可能性がある

通常のA型作業所は長くでも6時間。

週30時間以上の労働者には社会保険に加入しなければいけません。

国民健康保険より、社会保険の方がなにかとメリットがありますが、その分健康保険料や厚生年金などの支出があるので、5時間勤務の人よりも給料が低くなった、という可能性もあるのです。

そのためわざと6時間以上働かないように、5.5時間勤務で通所している人もいました。

他の利用者に比べて任される仕事が多い

勤務時間が長くなると、どうしても任される仕事の量が他の利用者よりも多くなります。

納得してフルタイム勤務をしているのであれば問題ありませんが、仕事量の多さに目を回して体調を崩さないよう、体調管理もしっかりとしておく必要があります。

体調管理を徹底していないと、フルタイム勤務を取り消される可能性がある

会社から認められ、いざフルタイム勤務になったとしても、今まで5~6時間通所していた人がいきなり8時間になるのですから、最初はどうしても疲れてしまいます。

無理をして通所し、結果体調が思わしくなくなってしまっては、会社としても「短時間勤務の方がいいのでは?」と言われる可能性もあります。

これらの可能性を考慮して、フルタイム勤務ができるかどうか、会社に相談してみてはいかがでしょうか。

A型作業所でフルタイムするためにはどうしたらいい?

「どうしてもA型作業所でフルタイム勤務をしたい」という人は、どのような方法があるのか、紹介します。

フルタイム勤務できるA型作業所を探す

まずはハローワークに相談して、フルタイム勤務ができるA型作業所を探しましょう。

とはいえ、フルタイム勤務のA型作業所は非常に少ないので、マメにチェックし、障害者専門窓口の方に相談して、フルタイム勤務のA型作業所がないか、探していきましょう。

障害者雇用として働く

フルタイム勤務ができる、という自信がある人は、いっそのこと障害者雇用や一般就労を目指してみませんか?

障害者雇用や一般就労になれば、最低賃金のA型作業所よりも給料が高い、福利厚生が充実しているなどメリットがたくさんあります。

特に障害者雇用になると、A型作業所のように心身面でのサポートも充実している会社もあります。

A型作業所にこだわらず、他の働き方も視野に入れてみましょう。

障害者専用の転職サイトをチェック

ハローワークでフルタイム勤務ができるA型作業所を探すと同時に、障害者専用の転職サイトをチェックしてみましょう。

転職サイトはA型作業所の募集ではなく、障害者雇用の求人が圧倒的に多いですが、上記でも述べたようにA型作業所よりも待遇が良いので、もしも気になる求人があるのなら、応募してみてはいかがでしょう。

自分に合う仕事が見つかるかもしれません。

まとめ

A型作業所でフルタイム勤務ができるのか、メリットやデメリットなどを紹介しました。

一般的にA型作業所でフルタイム勤務は滅多にありません。

ですので、フルタイム勤務を希望するのであれば、A型作業所にこだわらず、他の仕事場所を検討してみましょう。

特に障害者雇用は、A型作業所のように相談できる場所があり、不安や体調について聞いてもらえるので、不安に感じる人も安心して働ける環境です。

ずっとA型作業所に通所してきた人にとって、新しい環境はとてもストレスがかかるかもしれません。

が、フルタイム勤務をしたいのなら、A型作業所ではなく他の勤務先の方がたくさんありますので、視野を広げて探してみるのも方法です。

メリット、デメリットを参考に、A型作業所でフルタイム勤務できるところを探すか、他の就労先を探すか、考えてみてください。