障害者雇用は差別されることはあるのか?

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目に見える障害を持つ人、目に見えない障害を持つ人。

それぞれ障害があることに対して、多かれ少なかれ差別や陰口を叩かれた経験を持っているかもしれませんね。

今回は、障害者雇用で入社した場合、差別されることがあるのか、どんな行為が差別にあたるのかなどを紹介します。

障害者雇用は差別されることがある?

障害者雇用は差別されることがあるのか? 調べてみました。

障害者雇用促進法の改正

平成28年4月1日、「障害者の雇用の促進等に関する法律」(「障害者雇用促進法)が改正されました。

この法律は障害者であることを理由に不当な差別的取り扱いが禁止されるというものです。

具体的にどのような行為が差別にあたるのかは、下記に紹介します。

障害者雇用での差別の現実

法律では「障害者を差別してはいけない」と決まっていますが、現実はどうでしょう。

障害者に対する理解がある人はもちろんいます。

しかしそれと同時にまったく理解しない、しようとしない人がいることも確かです。

うつの症状で欠勤を繰り返したら「サボるな」と言われた。

車いすで移動していたらすれ違いざまに「邪魔だよ」と言い捨てていった。

ミスをしてしまった際、差別用語を本人の目の前で言われた。

こういった事例は枚挙にいとまがありません。

法律が改正されたとはいえ、人々の思考までを改正することは難しいことです。

どんな行為が障害者差別にあたる?

障害者雇用で採用されたのに障害者差別をされる。意味が分かりませんよね。

ではどういった行為が障害者差別にあたるのか、紹介します。

健常者と障害者をあからさまに区別する

個人的な考えですが、障害者に対する「差別」と「区別」があると思っています。

差別は侮蔑的な言動をしたり虐待をしたりすること。

それに対して「区別」は一見差別ではないようですが、あきらかに健常者と違う扱いをしている行為だと思います。

具体的には、障害に対して異常なほど気を遣う。気を遣ってくださることはありがたいですが、あまりにもそれが続くと「自分とその人は違う」と言われているような気がします。

しかもそれは本人にとって純粋な善意と思っていることがまたややこしい事態を招いていると考えます。

他にも、自分ができる仕事を「無理でしょう?」と取り上げたり、どことなく哀れみの視線を投げかけたり。

いずれも本人は無自覚で行っていることが多いので、障害者は秘かに傷ついていることも気づいていません。

障害者のみ賞与を与えない、賃金アップがない

特例子会社(障害者の雇用促進、職場定着を目的として設立される子会社)でも差別はあると思っています。

現在私は特例子会社で就労していますが、障害者雇用者は賞与どころか昇給も昇進もありません。

一方で本部勤務の方たちはそれらすべてが与えられています。

確かに勤務時間も短いですし、欠勤なども多いのですが、本人の実力や能力は関係なしで「障害者はこの給与」と最初から決められているのは「差別だな」と感じます。

本人の能力を考えず単調な仕事ばかり与える

本人ができること、できないこと、障害の特性などを考えず単純作業ばかり与えたり、仕事を与えなかったりというパターンもあります。

他の従業員は忙しく働いているのに、自分だけがのけ者にされるととても傷つきますよね。

障害者という理由で昇進の対象にしない

これは私の会社もそうですが、障害者は昇給・昇進の対象になりません。

どれだけ頑張っても成果が昇給や昇進という目に見えるものにならないということは、従業員のやる気も削がれるばかりです。

また同じ障害者雇用でも、一生懸命仕事をする人もいれば日がな一日ぼんやりとして時間が過ぎるのを待つ人もいます。

そういった人と同じ給料ということも、不満のタネとなります。

障害をオープンにしたら退職勧告された

実際にあったことなのでびっくりしたのですが、障害をクローズにして就労していたのですが、途中で体調を崩し欠勤が増えてしまいました。

上司にも叱責されたので正直に障害のことを伝えたら、「障害者はウチでは雇えないので辞めてくれないか」と言われたそうです。

これは差別以外のなにものでもありませんよね。

その人は労働基準監督署に相談しようかと考えたそうですが、こういう考えの人と一緒に仕事をしたくないと考え、そのまま退職したそうです。

未だに「障害者は邪魔」と昭和の考えのような頭の古い人間がいることも確かです。

障害者雇用で差別されたと感じたら

障害者雇用で働いているのに、差別されている、どうしたらいいのか分からないという方のため、相談窓口を紹介します。

社内のコンプライアンス窓口に相談

ある程度大きな企業でしたら社内のコンプライアンス窓口が設置されています。

そこで話を聞いてもらい、是正してもらえるように相談してみましょう。

おそらく当人に話を聞き、差別を辞めるよう是正勧告が出されるはずです。

市町村の相談窓口

市町村の障害福祉課や相談窓口に相談することもできます。

こちらも話を聞いたうえで企業に確認し、是正するよう通達します。

しかしあくまでも通達なので義務ではありません。

そして、人の心はそう簡単に変わりません。コンプライアンス窓口でもそうですが、相談をしたから絶対に改善する、とは言い切れないのでその点は理解しておきましょう。

企業全体が障害者を差別していたら?

企業全体が障害者雇用者を差別していたら。

障害者雇用をしているのにその企業が障害者を差別していると感じたら、その会社は「本当は障害者はいらないけれど、法律で決められているし、助成金ももらえるから」といった理由で雇用しているだけかもしれません。

差別を受けて毎日つらい思いをしているのなら、いっそのことそんな会社は辞めて別の障害者雇用枠を探してみてはいかがでしょうか。

無理をして働いてもストレスが溜まるだけ、下手をすればさらに症状が悪化してしまう危険性もあります。

「ここの企業は自分に合わない」と感じたら、退職も視野に入れてみましょう。

まとめ

障害者雇用に差別はあるのか、具体的な事例や対策を紹介しました。

残念なことに、障害者雇用者に対する差別は未だになくなりません。おそらくこれからもなくなることはないでしょう。

それでも、障害を持っていることは恥ずかしいことでも、自分のせいでもありません。

自分らしく働ける会社を見つけて、毎日を楽しく過ごせるようになればいいですね。

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ひろと

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