障害者雇用って、自立した生活ができないものなのか?

ikea 4048225 1280 - 障害者雇用って、自立した生活ができないものなのか?

障害者雇用のお給料は、多くが健常者の半分と言われます。

「障害を持っていても自立した生活をしたい」とお考えの方にとって、お金の問題は常につきまとうことになります。

今回は、障害者雇用は自立した生活が送れないのか、自立したい場合、どうすればいいのかを紹介します。

障害者雇用で自立は難しい?

「障害者雇用は自立が難しい」と言われます。

本当にそうでしょうか? 実態を紹介します。

障害者にとって「自立」とは?

そもそも「自立」とはどういった意味なのでしょうか。

健常者にとっての自立とは「ひとりでお金を稼ぎ、その金額の中で工面し生活を送ること」を指します。

一方で障害者にとっての自立は少し違います。

ハンデを背負った私たちは、誰かの助けが必要な場合が多々あります。

そのため「障害者の自立」とは「必要な支援を受けながら、無理のない範囲で生活していく」ことと言われます。

健常者は何でも自分でしなければいけないのに対し、障害者は支援を受けながら就労し、生活をすることが「自立」と言えます。

「それは自立ではないのでは?」と思うかもしれませんが、障害者は健常者とまったく同じ生活はほぼ無理です。

必要な支援は遠慮なく受けながら、自立した生活を目指しましょう。

障害者雇用の給与実態

障害者雇用の給与は健常者の約半分がほとんどです。

時短勤務、最低賃金、体調の波で欠勤等理由は様々ありますが、一生懸命働いても健常者は昇給があっても障害者はなし、という会社もざらにあります。

差別だと、実際に障害者雇用で働いている筆者も感じます。

健常者だって得意分野、苦手分野があり、それを周囲がカバーし合って仕事をしているのに、なぜ障害者だけが差別されなければならないのか。

もちろん業種、スキル、経歴によっては健常者と同等のお給料をもらっている方もいますが、そういう人はごくわずかだと考えられます。

スキル・経験・企業体勢によっては自立も可能

「じゃあ障害者は自立した生活ができないの?」と思うでしょう。

しかし障害者でも自立して生活している方はたくさんいらっしゃいます。

前述したように、障害者は周囲の助けを借りて「自立」しています。

では障害者雇用でも自立したい場合、どうすれば良いのか、次の章で紹介します。

障害者雇用でも自立した生活をしたい! どうすればいい?

障害を持っていても実家暮らしではなく一人暮らしがしたい! その気持ち、とても大切です。

では障害者が実際に自立した生活を送るためにはどのようなことをすればよいのか、紹介していきます。

福祉サービスの利用

障害者が自立する場合、まず福祉サービスの利用をしましょう。

福祉サービスというと「障害年金」を思い浮かべる人も多いでしょう。

もちろん障害年金も福祉サービスの一環です。

その他にも、所得税と住民税の所得控除、相続、遺贈で財産を遺贈した場合、一定の金額が控除される障害者控除があります。

障害が重く、常に誰かの介護が必要な場合は特別障害者手当が支給されます。

また最後の手段となりますが、生活保護という手もあります。

受給条件はありますが、障害者は絶対に自立できない、という訳ではありません。

詳しくは市町村の障害福祉課などに相談してみましょう。

自己管理の徹底

念願かなって自立したとしても、体調を崩して仕事に行けず、家賃光熱費が払えない、となっては意味がありません。

自立したのであれば、今まで以上に自己管理が必要になります。

これは一般就労でも同じですが、障害者の方の中には気温や気圧で体調を崩してしまう方が多いので、より自己管理が必要になります。

自立のための家事スキル

自立した生活をするためには、家事スキルが必須です。

今まで実家暮らしで家族に家事を任せていた方も、これからは自分で何もかもしなければいけません。

実際に一人暮らしを始めると、「こんなに家事があるのか」と驚かれることだらけだと思います。

食事洗濯、掃除はもちろんですが、ゴミ袋がない、トイレットペーパーの芯を変える、ガスコンロの油汚れの掃除など、いわゆる「見えない家事」がたくさんあります。

はじめから張り切って何もかもしようとすると疲れてしまいます。

少しずつ自分なりの生活パターンを見つけて自立した生活を楽しんでください。

グループホームの利用

「自分で家事をする自信がない」という方にはグループホームがおすすめです。

多くのグループホームでは朝・夕食が支給され、常時管理人がいるので何か困ったことがあれば相談することもできます。

中には規則が厳しいグループホームもありますが、ペットOK、帰宅時間が送れる際はLINEで連絡すればOKというホームもあります。

ただしお住いの地域やグループホームによっては、「普通にアパートを借りて一人暮らしをした方が安くつく」という場合もあります。

アパートとグループホーム、両方を検討してみて、自分に合った方を選択してください。

まとめ

障害者雇用で自立した生活が送れるのか、またその際の注意点について紹介しました。

障害者雇用はまず給料が低いのがハードルで、アパートやマンションを借りたくとも審査に通らない場合もあります。

「今すぐに自立したい!」と考えている方もいるでしょうが、自身の体調、就労などをじっくりと考慮して、自立した生活を送ってください。

sit g71697e056 1920 - 障害者雇用って、自立した生活ができないものなのか?
ひろと

障害者雇用で働くには、転職エージェントの利用がおすすめです。