障害者雇用に、短時間勤務の仕事はあるのか?

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「障害者雇用は週30時間以上」と決められていますが、「1日6時間も働けない」と思っている方もいるでしょう。

しかし障害者雇用はA、B型作業所に比べると給料面、福利厚生などメリットがたくさんあります。

今回は障害者雇用に短時間の仕事はあるのか、短時間勤務のメリットとデメリットを紹介します。

障害者雇用、短時間勤務はできる?

障害者雇用は大体6~8時間勤務を条件としています。

短時間勤務はできるのか、紹介します。

「20時間ルール」とは?

障害者雇用には「20時間ルール」というものがあります。

週20時間以上の勤務を「障害者雇用」として、それ以下は障害者雇用と認められません。

障害者雇用制度というものがあり、「企業は従業員43.5人以上を雇用している場合、障害者を1人雇用しなくてはいけない」と定められています。

そして、週30時間以上働いている人を1人、週20~30時間未満で働いている人を0.5人とカウントして雇用率を計算しています。

つまり1日に4時間以上勤務すれば0.5人とカウントされるのですが、6時間勤務の障害者1人と、4時間未満の障害者2人雇うのではコストや管理面を考えると負担が大きくなります。

そのため障害者雇用は週20~30時間未満で雇用する企業もあまり多くありません。

まったくない訳ではありませんが、求人数は非常に少ないのが現状です。

将来的に20時間勤務がなくなる?

では障害者雇用に週20時間勤務はできないのか、というと、そうではありません。

2022年6月に、国の方針により20時間ルールは無くなりました。

そのため10~20時間未満で勤務する障害者も、障害者雇用として認められるようになったのです。

この方針は、障害者1人を0.5人と換算します。

ただし、この方針が適用されるのは以下の状況の場合です。

・体調が安定しにくい精神障害者

・重度障害者

・重度知的障害者

短時間勤務での仕事はどんなものがある?

では短時間勤務の障害者雇用はどんな仕事があるのでしょう。

1日6時間の障害者雇用と同じく、事務作業、清掃業務、製造補助、看護助手などの仕事があります。

短時間勤務のため時間のかかる業務は与えられることはありません。

障害者雇用で短時間勤務のメリット

短時間勤務の障害者雇用に採用されたとします。

その場合のメリットはどのようなものがあるのでしょう。紹介していきます。

体調管理がしやすい

1日に3~4時間勤務は体調管理がしやすい時間帯ですね。

健常者にはあまり理解してもらえないのですが、障害者は朝起きるのさえつらい時期もあります。

それを訴えても「自分だってそうだ、それは単に怠けているのでは?」と心無い言葉を浴びせられる場合もあります。

いくら「障害で……」と言っても理解しない、しようとしない人はいるものです。

それでストレスを溜めては元も子もありません。

周囲の悪口には耳を傾けず、与えられた業務をしっかりと遂行しましょう。

残業がほとんどない

週30時間の障害者雇用もそうですが、残業はほとんどありません。

もちろん業種や繁忙期などに「少しだけ」と頼まれることもあるかもしれませんが、基本的に業務終了したら即帰社できるのは短時間の障害者雇用のメリットです。

決められた仕事をマイペースで進められる

障害者雇用は基本的に決められた仕事を繰り返す毎日です。

それを退屈に思うか、楽な仕事と取るかは本人次第ですが、企業はあなたの障害や障害の特性を知ったうえで仕事を与えているはずですので、時間内に収まるよう、マイペースで作業を進められます。

障害者雇用で短時間勤務のデメリット

メリットもあればデメリットもあり。

短時間の障害者雇用はどのようなデメリットがあるのでしょうか。

収入が少ない

これは週30時間就業している筆者でも思うことです。

障害者雇用は基本的に県の最低賃金、昇給や昇進はほとんど見込めません。

その上短時間勤務となると、さらに収入が落ちます。

自分の体調を優先して短時間勤務を希望している場合は構いませんが、将来的に時間数を増やしたいのであれば、面接の際に時間数を伸ばせるかどうか聞いておくと良いでしょう。

仕事が少ない、無い場合もある

「障害者雇用者にはあまり無理な仕事を与えない」と考える企業はたくさんあります。

それは純粋な気遣いでありがたくもあるのですが、単純な作業ですぐに仕事が終わってしまった、やることがないので学習するように言われた、ということもあります。

体調、時間に余裕があるのなら、周囲の人に「何かできることはありますか?」と積極的に声かけをしてみても良いですね。

周囲の理解がない企業もある

障害者雇用をしている企業でも、従業員すべてが障害者に対する理解をしていることはないでしょう。

あからさまにバカにされた、見下すような発言をされた、時には暴力や虐待など、健常者と障害者のトラブルは数えきれないほどあります。

障害に理解の無い人は無視して、自分の仕事に専念するようにしましょう。

まとめ

障害者雇用に短時間勤務の仕事があるのか、メリットとデメリットについて紹介しました。

短時間勤務の障害者雇用はありますが、求人数が少ないというデメリットがありますので、マメに転職エージェントをチェックして、働きたいと思う企業に応募してください。

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ひろと

障害者雇用で働くには、転職エージェントの利用がおすすめです。