A型作業所は一般就労が難しい障害者が、雇用の場として提供されている施設です。
雇用契約を結んでいるため、立派な「仕事」。
だけど、「A型作業所ってここがおかしい!」と思うこと、ありませんか?
今回はA型作業所がおかしいと思うところ5選と、私が通所していたA型作業所でおかしいと思っていたことを紹介します。
A型作業所がおかしいと思うところ5選
世の中にはたくさんの仕事があり、その中でも「おかしい」と思うことは多々あります。
A型作業所ではどんなことが「おかしい」と思うのでしょうか。
- チームワーク作業がない
事業所によって違いがありますが、A型作業所での業務はほぼ各々のペースで行われることがほとんどです。
「自分の体力や体調で仕事が調整できる」という人と、「チームワーク作業ができないからつまらない」と感じる人に別れそうですね。
- 業務内容に偏りがある
ある程度のスキルがある人には仕事が振られ、それ以外の人は何もすることがない。
これもA型作業所でおかしいと思う点です。
スキルがある人は忙しそうにしているのに、かたや何もできずに勉強の日々ばかり、ということもあります。
手伝おうにも自分ができるレベルを超えている場合、反対に迷惑にもなりかねませんので、うかつに「手伝おうか?」も言えません。
本当は業務内容のローテーションや、スキルアップのための研修などがあればいいのですが、A型作業所ではそういったことはできないのが現状です。
- 「作業所」と言われることにモヤモヤ
個人的なモヤモヤなのかもしれませんが、私が通所していたA型作業所は「A型事業所」と呼ばれていました。
だから、「作業所」という呼ばれ方に何となく違和感を抱くこともあります。
まあ作業をしているので間違いではないのですが……。
「作業所」よりも「事業所」の方が良いような気がしませんか?
- 作業時間が短い
A型作業所にいる以上仕方のないことですが、作業時間が短いのはおかしいことですよね。
本人は「もう少し働きたい」と思っていても、会社側は「長時間働きたいなら別のところに行きなさい」と。
「ここでの仕事」を長時間したいのに、それが許されない環境というのはおかしいな、と思います。
- やけに威張るサービス管理責任者
これもA型作業所によりますが、サービス管理責任者の中には妙に威張って利用者に接する人もいます。
明らかに上から目線で「何でこんなこともできないの!?」と利用者を責めたり叱ったり。
どの職場にも嫌な人はいますが、それがA型作業所に通所している人たちの状態を見るサービス管理責任者だというのは、かなりつらい状況です。
どうしても納得ができない場合は、上司に相談してみることも考えましょう。
【体験談】ウチのA型作業所だけ……?おかしいと思っていたこと
ここからは私が通所していたA型作業所の「おかしい!」と思っていたことです。
他の作業所に当てはまらない点もあるでしょうが、「こういうA型作業所もあるのね」と思いながら読んでいただければと思います。
- 私的な話でも叱られない
IT関連の仕事を主にしていたA型作業所でした。
各々パソコンを使って作業をしているのですが、午前中いっぱい、何も作業をせずに隣の人と私的な話をしている人たちがいました。
上司がいてもお構いなしですし、上司もそれを咎めることはありません。(上司は仕事の話をしていると思っていたのかもしれませんが……)一般就労でプライベートな話をしていたら叱られるのは当然ですよね。
その点では、通所していたA型作業所の目的(将来的な一般就労、障害者雇用)に反しているのでは、と思っていました。
- 仕事中に音楽がかけられている
これも、おかしいな、と思っていたのですが、仕事中に音楽がかけられていました。
といっても、邦楽やロックではなく、静かなクラシックやジャズなど。
話を聞くと、シーンとした仕事場だとどうにも落ち着かなくて仕事ができない、という人が発案したとのこと。
また、話をするのにも静かな場所だと皆に筒抜けになってしまうので、何かの音があった方がいいのだと。
障害によっては音に敏感な人もいますし、音が邪魔だと感じる人にはイヤーマフの装着も許可されていましたが、会社という場でジャズが流れているというのはおかしい、変なの、と思っていました。
- 障害に配慮がない上司
社長が前職から引き抜いてきた男性が「部長」として入社しました。
部長は障害者に対してどこまで勉強してきたのでしょう。
ときどき私たちの神経を逆なでするようなことを平気で口にして、文句を言っても絶対に謝らない人でした。
「障害を持っていても通常通り接します」と常におっしゃっていました。
もちろん、変に気遣われたりすることは嫌ですが、障害や本人の特性でできない、ということでも「社会人ならできて当然」と、取り合ってもくれません。
とうとう見かねたサビ管さんが部長と話し合い、多少は部長も考えを改めたようですが、「おかしいよねえ」と、常に利用者同士口にしていました。
- 寝ている人を起こさない
同じ時期にA型作業所に入所した男性がいたのですが、とても優秀で、自分の仕事のみならず他の部署の話し合いにも参加し、よく言えば手助けを、悪く言えばお節介に口出ししていました。
その方は特別待遇で8時間労働が許されていましたが、よく寝ているのが目障りでなりませんでした。
手足を組み、頭を上げて目をつむっているのですから、誰だって寝ていると分かります。
それでも、誰も注意しないのです。
それどころか社長など「良く寝ているね」と苦笑するほど。
なら私も寝てやろうかと思いますが、性格上できる訳もなく、イライラしながら見ていました。
まあ私も注意しなかったのですが、あまりにもあっけらかんと寝ている姿に誰も注意をしないのは「おかしいのでは」と常に疑問を持っていました。
- ダラダラ作業でも許される環境
通所していたA型作業所は県内でも珍しい、IT関連の仕事でした。
が、まだ創業して日が浅く、仕事もそこまで多くありません。
しかし助成金の関係もあったのでしょう、どんどん入所者を増やしていましたが、当然仕事にあぶれる人もいます。
また、仕事があってもすぐに終わってしまう作業ばかりだったので、ダラダラ作業をしていてもあまり強く注意を受けない環境でした。
自分で言うのも何ですが、私は結構真面目に通所し、仕事をしていたと思っていたので、ダラダラとした態度で仕事をしていても許されるのであれば、A型作業所から出たくない、と考える人がいてもおかしくないよなあ、と思っていました。
- ステップアップする意思がない利用者
個人の考えは様々ですが、通所していたA型作業所は「いつか出ていく場所」と社長は言っていました。
私は3年半ほどお世話になったのですが、中には5年以上そのA型作業所に通所しているという人もいました。
上記でも紹介したように、緩い環境に慣れきってしまい、ステップアップしようとする意志がなくなってしまったのでしょう。
確かに、このぬるま湯のような環境は一般就労では絶対にないことでしょう。
しかしA型作業所の給料は低いうえ、昇給もありません。よくそんな状況で通所できるなあ、と感心半分、おかしいという気持ち半分で見ていました。
- 忘年会はほぼ強制参加
コロナのおかげで私は1度しか参加しませんでしたが、忘年会はほぼ強制でした。
親睦を深めるため、というのが名目でしたが、普段話をしない部署の人といきなり話をしなさい、と言われても無理なことですよね。
お互い気まずい雰囲気の中、飲むか食べるかしかできません。
次の年はコロナが大流行で忘年会など考えられないこと、といった雰囲気でしたし、落ち着いた頃には退所していたので、おかしい行事だと思いつつ一度しか体験しなくて良かったのはラッキーでした。
【まとめ】A型作業所はおかしい点だらけ?
A型作業所のおかしいと思うところ5選と、私が通所していたA型作業所のおかしいと思っていた点を紹介しました。
A型作業所によって、中の雰囲気はまったく違いますし、人によっては「おかしい」と思う部分も、別の人にとっては「そうかな?」ということもあるでしょう。
どうしても辛抱できなくなったら、サービス管理責任者や指導員などに相談してみましょう。
A型作業所から一般就労・障害者雇用を目指すには、転職エージェントがおすすめです!