一旦はA型作業所を「卒業」したけれど、何らかの理由で「元のA型作業所に戻ろうかな……」と考えている人もいるでしょう。
今回はそんな人のために、A型作業所で出戻りすることはできるのか、その際の注意点などについて紹介します。
A型作業所に出戻り……できる?
そもそもA型作業所に出戻りすることはできるのでしょうか? 詳しく紹介します。
事業所の方針
これはA型作業所の考えによってまったく違います。
「まったく問題ありません」という作業所もあれば「いえ、一度退職した以上、受け入れはできません」という作業所もあります。
出戻りを考えている人は、一度連絡をして聞いてみるようにしましょう。
大体の事業所はOK
とはいえ大概のA型作業所は出戻りをOKとしています。
実際に私が通所していたA型作業所でも、出戻りの人がいました。
A型作業所としても、いちから仕事を教える新人よりも、ある程度仕事内容を理解して、人間関係も形成できている人の方が重宝するので、「すぐに来てください」という作業所もあります。
慣れた仕事なので業務に不安はナシ!
「出戻りをしたい」ということは、以前の仕事に対して何らかの未練があったのでしょう。
作業が自分に合っていたとか、今の仕事よりも魅力があったとか。
慣れた仕事ならば新人よりも仕事が早く、新しく業務を教える必要もないので、出戻りすることに不安は特にないでしょう。
A型作業所に出戻りする場合の注意点
そもそもの問題なのですが、どうして「A型作業所に出戻りをしたい」と考えたのでしょうか。
これは将来のことにもつながるので、じっくり考えていきましょう。
なぜA型作業所を辞めたの?
なぜA型作業所を辞めたのでしょう。他に仕事が見つかったから? 体調が悪化して続けられなくなった?
人によって理由はあるでしょうが、なぜA型作業所を辞め、再び同じA型作業所に出戻りをしたいのか、しっかり考えましょう。
もし面接があるA型作業所なら、その辺りを訊ねられる可能性もあります。
人間関係でA型作業所を辞めた場合
もしも人間関係が嫌になってA型作業所を辞めた場合、注意が必要です。
相性が合わない人がいて、それが嫌で辞めてしまった場合、その人がA型作業所を辞めたのなら問題ありませんが、未だ在籍しているのであれば、また同じ問題が起こります。
それに耐えていけるのか、考えてみましょう。
また私が通所していた作業所だけかもしれませんが、人の出入りが激しいので、一年経つと半数近くが辞めていた、ということもあり得ます。
人間関係での退社で出戻りする場合、きちんと対処できるのかどうか考えておきましょう。
新しい経験やスキルが磨けない
A型作業所はたくさんの仕事があります。
作業によって得られるスキルは様々ですが、出戻りでA型作業所に通所する場合、仕事内容は同じなのでスキルアップはあまり望めません。
「いずれは障害者雇用、一般就労を目指したい」というのであれば、できる限り多くの経験をしてスキルを磨くようにしたいですね。
出戻りする?他のA型作業所する?
A型作業所に出戻りすることはできるのか、その際の注意点について紹介しました。
最後は「結局、在籍していた作業所と別のA型作業所、どちらがいいのか」について考えてみましょう。
本人の希望
「別に新しい経験はしたくない。今までの仕事で良い」というのであれば、元のA型作業所に出戻りしても問題ありません。
出戻りを許してくれるかは、A型作業所の判断次第ですが、「やはりこの作業所の方が自分に合っている」ということを伝えるようにしましょう。
キャリアを磨きたいなら他のA型作業所
「新しい経験をしてキャリアアップしたい」と考えるなら、出戻りせずに他の作業所を探しましょう。
今まで体を動かす仕事をしていたのなら、デスクワークに就いてパソコンの操作方法を覚えることができますし、反対に体力仕事の方が自分に合っていた、という場合もあります。
どちらにしても新しい経験ができるので、自分の中にも発見できることが多いのではないでしょうか。
新しいことに挑戦するのは勇気がいりますが、「色々な仕事を経験したい」というのであれば、出戻りはせずに別のA型作業所を探してみましょう。
今までのスキルを活かしたいなら出戻り
通所していたA型作業所を辞め、出戻りしてきた人の話ですが、彼女はサービス管理責任者の資格を取得していました。
そこで次のA型作業所にサービス管理責任者として入社したのですが、そこでの作業がどうしても自分に合わず、退職してしまったそうです。
また前職のA型作業所の方が、自分に合っていると感じたため、もう一度面接をして出戻りしてきました。
このように、今まで得たスキルを活かして再び会社に貢献したいと考えるのであれば、元のA型作業所に出戻りということもあるでしょう。
まとめ
A型作業所に出戻りはできるのか、注意点などを紹介しました。
中小企業の出戻りは、実は多くあることです。
一度妊娠して退職した後、数年してから出戻りするという人もよく見ます。
前職のA型作業所でどういった理由があって退職したかは、個人によって様々でしょうが、出戻りをするのなら、今まで以上にきちんと作業をするように心がけましょう。