「障害者雇用は障害者手帳があれば受かる」「障害者雇用でも不採用が多い」どちらの意見もよく聞かれることです。
実際はどちらなのでしょうか。
障害者雇用は受かりやすいのか、また障害者雇用に受からない人の特徴を紹介します。
障害者雇用って受かりやすいのか?
障害者雇用は受かりやすい? それは本当?
筆者の実体験をもとに紹介します。
一般就労よりは採用確率が高い
障害者雇用は「障害を持っていても一社会人として働ける機会を設ける」という理念のもと作られています。
企業は一定数の従業員を雇用すると障害を持っている方を採用しなければいけません。
そのためはじめから障害をオープンにし、「障害者雇用で入社したい」と申し出れば、採用の確率は高くなる可能性があります。
スキルを持っているとさらに高くなる
何かしらのスキルを持っていて、そのスキルを活かせる仕事に就きたいのであれば、さらに採用の確率は高くなります。
筆者はWEBライティングの仕事を5年近くしていたことから、運よく今の企業に採用をいただきました。
他にも資格を持っている方や日常的な英会話ができる、という方は企業側も「この人は良い人材になるかもしれない」と期待を寄せてもらえる可能性もあります。
前職と同種の企業は受かりやすい
筆者は前職もWEBライターでしたので、おそらく採用を前提に面接をしていただいたと思っています。
実際に志望動機や仕事内容云々よりは、障害の特性や配慮などを聞かれただけでした。
同業他社の企業に勤めていた、という経歴はそれだけの経験値があるということ。
採用の確率はグンと高くなります。
初心者でも意欲があればOK!
「自分は就労経験がない」「まったく違う業種の仕事を希望している」という方も、自身の意欲やPRを前面に押し出すことで「やる気がある」と認められて採用されることもあります。
日本人の自己肯定率は他の国と比較にならないくらい低いと言われます。
しかし就活はいわば椅子取りゲーム。
遠慮していても永遠に椅子は空きません。
多少オーバーでも(嘘はいけませんよ)、自分の長所や得意なことを存分にPRしてみましょう。
自信がなくてつい下を向いてしまいたくなるでしょう。
しかしそこはグッとこらえて、しっかりと面接官の顔を見て「自信がある」、と言えるように努力してください。
障害者雇用に受からない人の特徴は?
筆者は障害者雇用で働くことを決めた際、3社目の応募で採用を頂きました。
これが速いのかどうかは分かりかねますが、いくつ応募しても障害者雇用に受からない人もいます。
それはどういった方なのか、特徴を紹介します。
やる気が感じられない
「人の第一印象は6秒で決まる」と言われます。面接官は「第一印象」を最も重視しているそうです。
顔に生気はあるか、やる気が見えるか、笑顔で挨拶ができるか。受け答えはきちんとできているか。
当日は緊張して、まともに受け答えができないこともよくあることです。事前に面接のシミュレーションをして、本番でも慌てないように対策をしておくことが大切です。
症状が安定しているように見えない
なんだかフラフラした足取りで、自信なさげに受け答えをしていると、「この人はすぐに辞めてしまうのでは」と面接官の印象も悪くなってしまいます。
確かに人と話をすることが苦手な人もいます。
かく言う筆者も、人と話をすることが苦手なので、文章を書く仕事に就いたといっても過言ではありません。
面接の場では元気よく、「この仕事をやりたいと思ったきっかけ」「入社したら挑戦したいこと」「習得したいスキル」などをはっきりと聞こえるように答えましょう。
不思議なもので、言葉にすると自分にも返ってくるもので「こう言ったのだから努力しなければ」と、自分を奮起するきっかけにもなります。
もちろん障害者は健常者に比べるとハンデがあります。しかしその中でもできることはたくさんあるはずです。
症状が安定していない状況で就活をしても、長くは持ちません。
まずは体調を整え、A型作業所型などの短時間労働から始めて障害者雇用に移行することも手段のひとつです。
未経験なのに難しいスキルを要する仕事に応募している
まったくその仕事に就いたことがない、必要なスキルや資格を有していないのに応募する方もいるそうです。
もちろん本人は「これがやりたい!」と思って応募しているのでしょうが、最低限のスキルを持っていない方が応募しても不採用になることがほとんどでしょう。
もちろん障害者雇用は未経験でも歓迎の企業もたくさんあります。しかし中には難しいスキルや資格がないと仕事ができない業種があるのも確かです。
「自分には何ができるのか」を考えて仕事を探すことも大切なことです。
従業員と上手くやっていけそうにない
第一印象が6秒で決まると紹介しましたが、話をしていて「この人はトラブルメーカーになるのでは」と不安に感じられる人は不採用になることもあります。
面接官が話をしているのに割り込んで話をする。または話しかけているのに、ボソボソと聞こえないような返答しかしない。こういった方は会社にとってあまり益が無い、と判断されることもあるでしょう。
人の性格はそれぞれなので「こうしなさい」とアドバイスすることはできません。しかし最低限のマナーは守る人になりましょう。会話はキャッチボール、とは良く言われることですね。相手の顔を見ながら言葉のキャッチボールを繰り返し、「この人は障害を持っていてもウチで長く働いてくれそう」と思わせるよう、努力してください。
まとめ
障害者雇用は受かりやすいものなのか、また受かりにくい方の特徴を紹介しました。
障害者雇用は一般就労に比べると採用の壁はそこまで高くありません。しかしどこか掛け違いがあると不採用続きで嫌になってしまうかもしれません。
「自分は何がしたいのか」「自分にはどんな強みがあるのか」を考えた上で就活に励んでください。
どうしても分からない場合は、ハローワークの相談窓口に相談する、就活サイトのエージェントに相談するなど、方法はあります。
上手に利用して採用を勝ち取ってください。
障害者雇用で働くには、転職エージェントの利用がおすすめです。