障害者の頭を悩ませる問題、お金。
ただでさえ障害者雇用の給料は低いというのに、老後のことを考えるとそれだけで体調が悪くなりそうですね。
今回は、障害者雇用の給料で老後はどうなるか、また今からできることを紹介します。
障害者雇用の給料で老後はどうなる?
障害者雇用の給料は決して高いとは言えません。
「たったこれだけの給料で老後はどうなるの?」と不安に思っている方へ、障害者の老後について考えてみました。
障害者雇用の給料では老後かなり厳しい
障害者雇用の給料は一般就労の半分と言われます。
障害者雇用で定年まで働いたとしても、一般就労の方に比べると大きな差があり、将来が心配でならない方もいると思います。
実際に障害者雇用で働いていた間の貯金、老齢年金(または障害年金)のふたつを受給していたとしても、老後はかなり厳しいと予測されます。
両親・親戚・子どもの援助
障害者雇用の給料では老後厳しい。これは事実です。
実家住み、両親が健在、持ち家があるという方は多少なりとも生活に余裕があるでしょうが、両親亡き後、どのように生活すれば良いのか分からず困り果てている方も多いそうです。
障害者の中には、障害者雇用を定年退職した後、親戚や子どもなどを頼ってかろうじて生活している方もいます。
手当の支給を頼る
どうしても今の状態ではまともな生活ができない。食べることにも苦労している。そういう場合は福祉サービスに相談しましょう。
グループホームの紹介や生活保護などの申請など、障害者がひとりでも生きていけるよう、支援をしている団体があります。
反対に言えば、そのような施設に頼らなければ障害者ひとりで生活していくことは非常に難しいと言えます。
老後困らないために! 今からできること
上記の紹介で暗い気持ちになった方も多いでしょう。
では障害者でも老後困らないために今からできることは何でしょう。
具体的に紹介します。
生活に必要なお金を把握
まず一か月に必要なお金を把握しておくことが肝心です。
家賃、食費、水道光熱費など、生活に必要なお金は多岐にわたります。
それらを把握して「ひと月にどれだけのお金が必要か」を知っておきましょう。
そして「〇万あればとりあえず生活できる」ことを頭に入れて、老後のことを考えていきましょう。
毎月少しずつでも貯金
障害者雇用の給料は安い、と何度も紹介しましたが、それでも少しずつで構いませんので毎月貯金をしましょう。
給料が入ったらすぐに貯金。
先取り貯金をすることで残りのお金で生活する習慣をつけるようにしましょう。
たとえ毎月1万円しか貯金できなかったとしても、1年で12万円にはなります。
微々たる金額でも、積もり積もればそれなりの金額になります。できるだけ浪費を抑えて貯金に回すようにしてください。
障害者グループホームなどの利用
どうしても今のままでは生活が苦しい、という場合は障害者グループホームなどを利用することをお勧めします。
グループホームの規則にもよりますが、中には規則が緩いホームもあり、ペット可、帰宅が遅くなる場合はLINEで連絡をすればOK、という住みやすい環境のホームもあります。
またグループホームでは朝夕の食事が格安で頂けることもありますので、どうしても生活に困ったら市町村の障害福祉課へ相談するようにしてください。
生活保護の受給
個人的には最後の手段、と考えていますが、生活保護を受給することも手段のひとつです。
というのも、生活保護を受給するには、資産になるものは何も残してはいけないからです。
自宅、自家用車の保有(地方在住で車が無いとどこにも行けない場合はそれに限らない)だけでなく、生命保険の新規加入や生活保護を借金の返済に充てることも禁止されています。
また生活保護を受給している間、ケースワーカーがまめに訪問して生活状況のチェックをし、今後の見通しなどを指導します。
指導に従わない場合は最悪の場合、支給を打ち切られることもあり、ある意味綱渡りのような生活を送ることになります。
匿名掲示板などでは、嘘か本当か分かりませんが、「ニートだけれど生活保護もらっている」とお気楽に書いている方もいます。
しかし実際に生活保護を受給することは非常に難しいことです。
親戚類にも「この人が生活に困っています。支援できる方はお願いします」といった書類が郵送されますので、あなたがお金に困っていることは皆に知れ渡って肩身の狭い思いをするかもしれません。
生活保護は最後の最後、このままでは死んでしまう、という場合に受給するもの、と考えておきましょう。
まとめ
障害者雇用で働く場合、老後はどうしたらよいのか、また老後に備えるための対策を紹介しました。
筆者も障害者雇用で就労しているので他人事ではありません。
幸い実家暮らし、両親ともに健在なので今のところ生活に困ることはなく、給料はできる限り貯金しているのですが、それでもまだまだ心もとない金額であることは白状します。
障害というハンデを背負っている私たちに、世間は甘くありません。
それでも生きていくためにはお金の問題は無視できません。
正解はないのかもしれませんが「老後はどうしたらいいのか」は早めに考えておいて損はないでしょう。じっくりと考えて、老後に備えてくださいね。