障害者雇用は、手帳なしでも採用されるのか?

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障害を持っている方の中には、あえて障害者手帳を取得していない方もいます。

「自分の障害を認めたくない」「家族に取得を止められた」など理由は様々です。

今回は、障害者雇用は手帳なしで採用できるかどうか、また障害者手帳なしで仕事を探す方法などを紹介します。

障害者雇用、手帳なしでも採用可能?

障害者手帳なしで障害者雇用は可能なのでしょうか。

紹介していきます。

手帳なしは不可

結論から言いますと、障害者手帳なしで障害者雇用の応募をすることはできません。

企業は障害者雇用促進法43条第1項に記載されている「従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければならない」に準じているので、障害者手帳がないと障害者枠で就労できないのです。

障害者手帳を取得してから就活を

もしあなたが障害者雇用で就活をしようとしているなら、まずは障害者手帳の申請をしましょう。

障害者手帳には、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保険福祉手帳の3種があります。

それぞれ条件がありますので、市町村の障害福祉課に相談してください。

また障害者手帳は申請から発効まで2~3ヵ月かかることがあります。

障害者雇用の就活を考えている方は、早めに申請しておきましょう。

障害者手帳なしで仕事を探す方法

「どうしても障害者手帳は持ちたくない」という方もいます。「自分の障害を認めたくない」という考えがおありのようです。

では障害者手帳なしで仕事を探す場合、どのような方法があるのか紹介します。

一般就労

まず考えられるのが一般就労です。

障害者雇用の場合、大体1日6時間勤務の企業が多いのですが、一般就労になると8時間が普通になります。

残業になることもあるでしょうから、体調管理が大切になります。

正社員ではなくパートやアルバイトの場合は、自分が働ける時間を調整して仕事ができます。

オープン就労

障害を持っていることをオープンにして仕事することを「オープン就労」と言います。

「私は○○の障害を持っている」と周囲に伝えておくことで、万が一の事態に備えられます。

ただしオープン就労になると健常者と同じ仕事量を割り振られますし、「責任のある仕事を任せられない」と考えられるかもしれませんので、昇進が難しくなるデメリットがあります。

クローズ就労

オープン就労に対して、「クローズ就労」もあります。

文字通り障害を隠して仕事をします。

「障害を知られたくない」という方には適切な就労パターンですが、障害者雇用と違い障害に対する配慮がない、残業があるなど、オープン就労と同様、健常者と同じ働きをしなければいけません。

この辺りは自分だけで判断せず、主治医と相談することをお勧めします。

障害者手帳なしで仕事をするメリット

障害者手帳なしで仕事をするメリットとはどういったものがあるのでしょう。

調べてみました。

求人数が多い

障害者手帳なし、一般就労を考えているのであれば、求人数が圧倒的に多くなります。

障害者に対する理解が以前より増えたとはいえ、まだまだ障害を雇用する企業が少ないのが現状です。

その点障害者手帳を持たずに一般就労を希望するのであれば、求人数が多数あります。

景気が悪化しているとは言え、どこかに自分の居場所となる仕事が見つかる可能性も高くなります。

業種・職種も多様

障害者雇用の場合は、仕事内容は事務、清掃、製造など業種が限られていますが、一般就労で就職する場合は業種・職種も多々ありますので選択肢が増えるメリットがあります。

昇進などで給与アップも期待できる

クローズ就労している場合、大きな仕事を任されたり何年も務めていたりすると、昇進や昇給が期待できます。

ただし一般就労しているとはいえ、自分の身体は障害というハンデを背負っていることを忘れず、無理し過ぎず仕事をすることが肝心です。

障害者手帳なしで仕事をするデメリット

障害者手帳なしで仕事をするメリットを紹介しました。

次はデメリットについて紹介します。

障害者に対する支援がない

障害者雇用で就職した場合、障害に対する支援が受けられます。

具体的には短時間勤務、通院・リハビリのための欠勤、早退、体調不良で欠勤する場合も咎められることはありません。

そのため無理をして仕事を続け、結果として症状が悪化し辞めざるを得なくなった、ということもあります。

障害者雇用でなく一般就労する方は、その点を充分理解して「自分にできるか」を判断するようにしましょう。

体調管理が必須

前述しましたが、障害者ということを隠して仕事する場合、体調管理が不可欠です。

いくら障害をクローズにしても、しょっちゅう身体を壊して欠勤したり早退したりしてしまっては、周囲の反感を買う危険性もあります。

障害者手帳なしで仕事をするのであれば、ある程度自分の障害が寛解した状態になったときに就活するようにしましょう。

その場合も主治医に相談することを忘れずに。

周囲の人にバレる可能性もある

「周りの人に障害があることを隠したい」と思っている方もいます。

そのためあえて一般就労、クローズ就労を選択したのでしょう。

しかし常に欠勤、早退していたり服薬したりしているところを見られたりした場合「あの人、なにか病気を抱えているのかも」と噂になる可能性はゼロではありません。

まとめ

障害者手帳なしで障害者雇用ができるか、また障害者手帳なしでの働き方について紹介しました。

障害者手帳がなくては障害者雇用の企業に就職することはできません。

障害者雇用で就労したい場合は、早めに申請して手帳を取得し、それから応募するようにして下さい。

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ひろと

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