障害者雇用で、農業の仕事はあるのか?

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「障害者雇用で働きたいけれど、自分にはスキルがなにもないし……」とお考えの方、農業の仕事を考えてみませんか?

今回は、障害者雇用で農業の仕事はあるのか、そのメリットとデメリットについて紹介します。

障害者雇用で農業の仕事はあるの?

障害者雇用というと事務作業や清掃業務などを連想する方が多いでしょう。

障害者雇用で農業の仕事はあるのか、紹介します。

農業の仕事はたくさん!

実際に調べてみると、障害者雇用で農業の仕事はたくさんありました。

ご存知の通り、日本は超少子高齢化社会。

しかも農業などの仕事は後継者問題に悩んでいる人も多いのです。また実際に農作業に従事している方たちも高齢者ばかりで、体力が持たずに仕方なく離農し、放牧地になっている土地もたくさんあります。

農業は将来的にどうなるかは分かりませんが、「まだ仕事ができる」という方が障害者を雇用することで雇用主、障害者とともに手を取り合って作業に従事することが可能になります。

農園型障害者雇用とは

最近「農園型障害者雇用」というものが見られるようになりました。

これは簡単に説明すると、企業が農地、設備をレンタルして障害者に雇用の機会を与えるサービスのことです。

雇用主は労働力が増えることで仕事が楽になり、障害者は仕事をすることで賃金はもちろん、充実感ややりがいを得られます。

ただし農業型障害者雇用は雇用者にメリットばかりではなく、約7割もの障害者が農業型障害者雇用に否定的な意見を持っているそうです。

具体的には、賃金が安い、農業型は障害者を押し込める印象があるなど、問題もまだありそうです。

障害者雇用で農業! メリットは?

障害者雇用で農業に従事したい! どんなメリットがあるのでしょうか。

特別なスキルは必要なし

障害者雇用というとPCを使った事務作業、と思う方が多いのですが、農業になると特別なスキルは何も必要ありません。

「スキルはないけれど、体力を使う仕事なら苦にならない」という方は農業での仕事に向いているかもしれませんね。

簡単な作業なので仕事を覚えやすい

農業は基本的に簡単な作業の集合です。

また障害者雇用ということで、やりやすい作業を与えてもらえることもあります。

一日中同じ作業を繰り返すこともありますが、ルーティンワークが好きな方にはもってこいの仕事と言えます。

たくさんの業務に触れることで自分の能力が発揮できる

「百姓」という言葉、実は差別用語です。

昔は識字率が低く、知識が必要のない者のことを蔑む意味で「百姓」と呼んでいたのだとか。

しかし実は「百姓」という言葉は「百の姓(かばね)」つまり百もの仕事があることを指しています。

どれだけ仕事ができるエリートサラリーマンでも百の仕事を覚えることは並大抵のことではないでしょう。

障害者雇用で農業の仕事を経験することで、たくさんの業務に携わる機会が得られます。

それによって「自分はこの作業が好き」「この作業はちょっと苦手」といったことが分かり、自分のやりたい仕事を選んで能力を発揮できる機会が得られます。

もちろんやりたくない仕事を割り振られることもありますが、それはどの仕事でも同じこと。

自分なりのペースで頑張って作業しましょう。

自信がない場合は「お試し期間」

「農業をやってみたいけれど、自分にできるかどうか自信がない」という方は、お試し期間を設けている農園もあります。

雇用主もすぐに退職されては困りますし、障害者も無理をして働いて、体調を崩してしまっては双方にダメージが残ってしまいます。

もしもお試し期間がある場合はその期間に自分に農業ができるか、周囲の人と仲良くできるかを判断してください。

障害者雇用で農作業をするデメリットは?

障害者雇用で農作業をするメリットを紹介しました。

では次に農作業をするデメリットを紹介します。

とにかく体力第一!

ある程度想像はつくでしょうが、農作業はとにかく体力仕事です。

ときには重いものを持ち運んだり、夏の炎天下や寒風吹きすさぶ中で仕事をしたりすることも珍しくありません。

もちろん障害者ということで配慮はしてもらえるでしょうが、体力に自信がない、という方は農業にあまり向いていないと言えます。

一点集中型の人には難しい仕事

先述したように、農作業には多くの業務があります。

そのため「ひとつの仕事をコツコツとする」作業が好きな方には向いていません。

農業は仕事がたくさんあります。

天候によっては突発的な仕事をしたりイレギュラーな仕事をお願いされたりすることもあります。

こういった作業が苦手な方は、別の仕事をおすすめします。

定着率が低い

健常者が農業体験に来たら、10人中7人が途中リタイアしたという話を聞いたことがあります。

それだけ大変な作業という証左でもありますね。

脅す訳ではありませんが、農業は他の業種に比べると定着率が低い傾向にあります。

やはり仕事のつらさが原因なのでしょう。

「絶対に大丈夫!」と思っても、たくさんの仕事、体力を使う仕事に音を上げてしまうかもしれません。

無理をする必要はありませんが、農業に携わりたいと考えている方は本当に自分にできるのか、考えてみる必要がありますね。

周囲の目が気になる

特に田舎は横のつながりが強く、「あの農園は障害者を雇っている」ということはすぐに知れ渡ることだと思われます。

「それがどうした」と思える方は構わないのですが、どうしても周囲の目が気になる方もいますよね。

中には心無い言葉を投げかけて来る人もいるので、余計にストレスが溜まるかもしれません。

気にしないことが一番ですが、どうしても無理なら他の農園か他の仕事も検討してみましょう。

転職の際に苦労する可能性も

これは農業の仕事を辞めた後に起こるデメリットですが、就活に苦労する可能性があります。

農業は特別なスキルが必要ない代わり、農業以外のスキルを学ぶ機会もないので、転職の際不利になる可能性が高くなります。

仕事の合間にPCスキルを身につける、資格を取得するなど勉強することも考えてみましょう。

まとめ

障害者雇用に農業の仕事はあるのか、そしてそのメリットとデメリットを紹介しました。

農業は人材不足が問題視されているので、障害者でも教わったことをきちんとやれば、目に見える成果が得られるので充足感を味わうこともできます。

しかしデメリットも少なくありませんので、よく考えた上で農業の仕事を探すようにしてください。

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ひろと

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