障害者雇用って、正社員にはなれないものなのか?

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障害者雇用の形態はパートやアルバイト、契約社員ばかりで正社員で働きたい、と考えている方には難しい壁として立ちはだかっています。

そこで今回は、障害者雇用は正社員になれないのか、また正社員で働きたい方へ、転職成功のコツを紹介します。

障害者雇用は正社員になれないの?

障害者雇用はハンデを背負った私たちにとって合理的配慮をしてくれる貴重な職場です。

しかしパートやアルバイトでは生活ができない……

障害者雇用は正社員になれないのか、紹介します。

正社員募集、あります!

先に結論からですが、障害者雇用でも正社員の募集はあります。

企業も私たちが障害を持っていることを理解して求人を出しているのですから、お互いの考えがマッチすれば正社員として働ける可能性も充分にあります。

正社員登用制度ありの企業も

もしも正社員の仕事がなくても、よく見たら「正社員登用制度あり」と書かれている企業もあります。

はじめはパートなどで実績を積み、企業にとっても利益があると判断されると正社員への道が拓かれることも。

「正社員の仕事がない」と嘆いている方も、正社員登用制度がないか確かめてみましょう。

なぜ正社員募集案件が少ないのか

そもそもなぜ障害者雇用には正社員案件が少ないのでしょうか。

一説によると障害者雇用は離職率がかなり高く、1年以内に3割が離職していると言われます。

企業側としても時間をかけて教育したのに、すぐに辞められてしまうとその時間はまったくの無駄になってしまいます。

またあまり大きな声では言われませんが、精神障害を持つ方は「すぐに体調不良で休みを取るのでは」「いつ症状が悪化するか分からないので大きな案件は任せられない」といった理由から精神障害者を雇うことを嫌がるケースもあります。

自身も精神障害者ですが、現職に落ち着くまでは障害者雇用ですら不採用続きでつらい思いをしたことがあります。

実力を認められて正社員を勧められるパターンも

もしパートやアルバイトで入社したとしても、業務態度や仕事の成果を見て「正社員にならないか」と声をかけられるケースも少なからずあります。

「絶対に正社員になりたい」と無理をして体調を崩してしまっては意味がありませんが、与えられた作業をミスなく丁寧にする、報連相をしっかりと行うなど地道な努力を上司が見て、正社員登用を考えてくれるかもしれません。

正社員は少ないので募集が殺到することも

これはデメリットですが、障害者雇用で正社員となると皆が応募したがるので、争奪戦になることも珍しくありません。

ひとつの枠に20~50名の応募があった、という企業もあります。

自分のスキルや体調、「これだけは自信を持って言える!」ということを考えて応募しましょう。

また正社員を希望する場合、通院している医師に相談することを忘れないようにしましょう。

あなたが「もう大丈夫」と思っていても、医師は「まだ正社員で働くには早すぎる」と判断する場合もあります。

その際は医師の判断に従うようにしましょう。

障害者雇用の正社員で働きたい! 成功のコツは?

障害者雇用で正社員の仕事があるのか、紹介しました。

では次に障害者雇用で正社員の道をつかむためにはどのようにすれば良いのか? 転職成功のコツを紹介します。

転職エージェントの利用

転職(または就職)を考える場合、まずはハローワークに登録しますよね。

しかしハローワークの障害者募集、しかも正社員募集となるととても少ないのが現状です。

そこでハローワークと同時に転職エージェントを活用しましょう。

転職エージェントはたくさんの企業がありますが、中には障害者限定のエージェントもあります。

2、3個登録をして自分で案件を探したり、おすすめの求人を見たりして仕事探しの幅を広げましょう。

自分の年齢、スキルを考える

率直に言うと、障害者雇用で正社員となると年齢が若い方が採用されやすいです。

これは一般就労でも同じことが言えますが、やはり年齢が高くなるにしたがって採用率が下がってしまうのが現実です。

自分がどの程度のスキルがあるのか、たとえばWordやExcelを使用できるか、何か特別な資格を持っている方は、その資格を利用した求人に応募すると採用の確率が高くなります。

履歴書、職務経歴書の書き方

一般就労でも同じですが、履歴書と職務経歴書は大切です。

特に仕事のブランクが空いている場合、そこの部分を突っ込まれることが多いので、どうして働いていなかったのかをしっかりと答えましょう。

障害者雇用を希望している方の多くの場合は「体調不良」だと思います。

しかしそれを言ってしまったら「採用したらまた病欠するのでは」と悪印象を持たれます。

「体調不良のため療養していましたが、今は寛解状態で働けます」などのアピールを忘れずに行いましょう。

体調面をしっかりとアピールする

障害者を雇用するにあたって採用担当が一番気になるのは、やはりあなたの体調面でしょう。

しょっちゅう欠勤したり、ましてや辞められたりすればその分のコストは無駄になってしまいますので、雇用は慎重に行われるはずです。

「障害の特性で○○は苦手ですが、××は得意です」「このような配慮をしてもらえると助かります」ときちんと伝えましょう。

「言わなくても分かってもらえるだろう」ということは絶対にありません。

きちんと説明して、配慮をしてもらえればしっかり働けることをアピールしてください。

まとめ

障害者雇用に正社員雇用はないのか、また障害者雇用で正社員の募集に応募する際のコツを紹介しました。

健常者にとって障害者は「名前は知っているけれど症状はあまりよく分からない」という人がほとんどだと思います。

「こういった病気で、こういった症状があります。

けれどこのような配慮をいただけるときちんと仕事ができます」。

自分の言葉できちんと伝えることが肝心です。頑張って就活を成功させてください。

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ひろと

障害者雇用で働くには、転職エージェントの利用がおすすめです。