筆者は現在、障害者雇用でWEBライティングの仕事をしています。
文章を書くことは得意ですし、何より障害があるため出勤が困難なので、完全在宅の仕事を探している時に今の企業に出会いました。
はじめは意気揚々と仕事をしていましたが、現在はやる気消失。こっそりと転職活動をしている最中です。
今回は障害者雇用を辞めたいと思う時10選を、自身の考えを含めて紹介します。
障害者雇用を辞めたいと思う時10選!
「ああ、もうこの仕事辞めようかな」。実は毎日思っています。
どのようなときに辞めたいと思うのか、10選紹介します。
給料安すぎ問題
「障害者雇用」と検索すると「給料 安い」とサジェストが出るくらい、障害者雇用は給料が安いのが問題です。
筆者は、千葉県の最低賃金で働いています。
祝日が多い月になると手取り10万を切ることもザラにあります。
確かにA型作業所に比べると賃金はアップしました。
しかしそれも思ったほどではなく、「障害者だから」という理由で最低賃金での雇用、というのは納得がいかない話です。
昇給・昇進がない
現在勤務している企業で、面接の段階で訊かなかったことを激しく後悔していること。
それは「昇給・昇進がない」ことでした。
そもそも求人票には「昇給・昇進『あり』」と記載されていたので「頑張れば給料アップも夢じゃない!」と思っていたのですが、後に面談をする機会があり、よく聞けば「障害者雇用は昇給も昇進もありません」と聞き愕然としました。
ではあの求人票はウソを書いたのですか? と問うと、「いえ、考えには入っているのですがなかなか実行に移れなくて……」と、なんとも煮え切らない返事。
絶対にそんな気ないよな、と思わされる答えでした。
ちなみにボーナスも退職金もありません。
働くのが馬鹿馬鹿しくなると思いませんか?
もちろん福利厚生がしっかりしていて、昇給やボーナスがある障害者雇用もあります。
ただしそういった企業は応募が殺到することが予想されますので、相当なスキルがないと採用は難しくなるでしょう。
仕事がない
前述のように筆者は文章を書くことが業務です。
実は数年前にも副業としてライターをしていたので、クラウドソーシングサイトの扱いは慣れていますし、発注者とのやり取りも得意です。
ところが最近になって、自分に書ける発注が少なくなったことが気にかかります。
以前は調べて書ける内容の案件が多かったのですが、現在はアニメやゲーム、芸能関係のエンタメ系記事、医師や看護師などの高いスキルを持った人のみが応募できる案件などが目立つようになりました。
興味のない分野の案件ではどれだけ調べても分からないことだらけで時間ばかりかかってしまう、なにより自分に興味がないので、読者が「読みたい」と思える文章が書けるとはとても思えないので、仕事がなく困っている状況です。
他の障害者雇用でも、障害者だという事で過剰に気を遣いすぎるのか、「仕事が無い」「単純作業ですぐに終わってしまう」といった声がよく聞かれます。
どれだけ頑張っても評価されない
筆者の体験です。
私のいる部署には20名以上の同僚がいるのですが(完全在宅なので、正確な人数は分かりません)、「一番良く書けている」「案件も一番多く取っている」と言われたことがあります。
しかしそれだけ。
評価がもらえることもなく、ましてや昇給など、企業は考えてもいないのでしょう。
やる気がなくなるのは当然のことですよね。
障害者差別をされたとき
こちらは筆者が聞いた話ですが、やはり障害者を差別する人は一定数います。
特に精神障害という目に見えない障害を抱えている人には「サボりじゃないのか」など、心無い発言をする人も中にはいます。
自分なりに一生懸命、仕事を頑張っているのにそのように差別されたり、ましてやいじめをしたりするような人もいるのでは、心身に強いストレスが溜まり、症状が悪化してしまう恐れもあります。
配慮がない
障害者を雇用する場合、企業は「合理的配慮」をする義務があります。
障害の特性に合わせて、過集中になり過ぎないように適度に休憩を挟む、身体障害者にはスロープを渡す、筆談や読み上げが必要な方には分かりやすい表現を使って業務を説明するなど、配慮を受けられます。
しかしこれをおろそかにしている企業は非常に多いです。
皆さん仕事で忙しいので、障害者に構っている暇がないのでしょうか。
どうしてもできない作業について教えを乞うたり、「ここができないので変わってもらえませんか?」とお願いすると、あからさまに嫌そうな顔をされたり。
誰だって好きで障害者になった訳ではありません。
こういった配慮のない企業に入社することのないよう、面談で配慮点してほしい点をはっきりと伝えるようにしましょう。
人間関係の問題
これは企業側が悩んでいる問題として言われるものですが、「障害者同士が固まってしまい、業務に滞りが出る」といったことがあります。
確かに「障害者」というある意味では「同類」が側にいると、安心して障害者同士でだけ会話をする、という事態にもなるでしょう。
しかしあまりにも結束が固すぎると、健常者や上司が入り込む隙がなくなり、本来であればできる業務も「できません」と断ったり、健常者や上司の悪口に花を咲かせたりして、仕事をしない場合もあるそうです。
また他にも、障害者と健常者の壁という問題もあります。
「××××(放送禁止用語)の癖に」は、自身が一生忘れられない言葉です。
健常者でも人間関係の問題はどこにでもありますが、障害者を下に見ていい訳ではありません。
やりたい仕事と実務の齟齬
「自分はこの仕事がやりたい」と希望して入社したはずなのに、実際の業務はまったく違った。または「障害者だから」と単純作業やすぐに終わる仕事ばかり与えられる。
これもある意味では差別ですよね。
企業によっては障害者がどういったことを希望しているのか分からないことが多々あります。
そのため「とりあえず簡単な仕事を与えておけば問題ない」と思っている企業もあるのです。
この点も面接の段階で確認できますので、お互い気持ちよく働けるよう、きちんと話し合いをして双方のすり合わせをしましょう。
正社員登用がない企業もある
筆者の勤めている企業もですが、正社員登用がない企業も少なくありません。
人によっては「一般就労はできなくてもいい」といった考えの方もいるでしょうが、私自身としては「いずれ一般就労で働きたい」と思っていたので、その希望も叶えてもらえないと知り、本当にガックリしました。
正社員になりたいか、障害者雇用のままで良いかはその人の考えや障害によって様々でしょうが、「一般就労を希望している」という方は、正社員登用実績があるか、きちんと確認してから応募するようにしましょう。
まとめ
障害者雇用を辞めたいと思う時10選を紹介しました。
正直に言うと10コでも足りないくらい不満はあるのですが、自身の体調、症状を考えると、現職が正解なのかもしれません。
しかしいずれはここではなく、別の企業に就職してバリバリ働きたいと考えています。
人によって考え方は違いますので、「別に今のままでも問題ない」と思えるのなら、それもまた正解です。
障害者雇用をしている企業でも「ここ最高に良い!」という人もいるかもしれませんね。
今回は自身の経験を踏まえた上での「辞めたいと思う時」を紹介しました。
筆者のように就活をするも良し、そのまま耐えるも良し。
たった一度の人生、自分が楽しいと思える方向へ行けるよう、頑張りましょう。
障害者雇用で働くには、転職エージェントの利用がおすすめです。